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令和 4年第 2回 3月定例会-03月10日-03号

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  1. 稲沢市議会 2022-03-10
    令和 4年第 2回 3月定例会-03月10日-03号


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    最終取得日: 2022-12-06
    令和 4年第 2回 3月定例会-03月10日-03号令和 4年第 2回 3月定例会     議 事 日 程 (第3号)                               3月10日(木曜日)午前9時30分 開議   第1 決議案第1号 ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議  第2 議案第2号 稲沢市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について  第3 議案第3号 稲沢市個人情報保護条例の一部を改正する条例について  第4 議案第4号 稲沢市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について  第5 議案第5号 稲沢市都市計画法に基づく開発行為等の許可の基準に関する条例の一部を改正する条例について  第6 議案第6号 稲沢市病院事業管理者の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例について  第7 議案第7号 稲沢市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例について  第8 議案第8号 稲沢市消防団条例の一部を改正する条例について  第9 議案第9号 損害賠償の額を定めることについて  第10 議案第10号 稲沢市道路線の廃止について  第11 議案第11号 稲沢市道路線の認定について  第12 議案第12号 令和4年度稲沢市一般会計予算  第13 議案第13号 令和4年度稲沢市国民健康保険特別会計予算  第14 議案第14号 令和4年度稲沢市介護保険特別会計予算  第15 議案第15号 令和4年度稲沢市後期高齢者医療特別会計予算  第16 議案第16号 令和4年度尾張都市計画事業稲沢西土地区画整理事業特別会計予算
     第17 議案第17号 令和4年度稲沢市病院事業会計予算  第18 議案第18号 令和4年度稲沢市水道事業会計予算  第19 議案第19号 令和4年度稲沢市公共下水道事業会計予算  第20 議案第20号 令和4年度稲沢市集落排水事業会計予算  第21 一般質問 出 席 議 員(25名)    議席番号     氏   名         議席番号     氏   名      1番    杉 山 太 希          2番    平 野 賀洋子      3番    北 村 太 郎          4番    黒 田 哲 生      5番    近 藤 治 夫          6番    津 田 敏 樹      7番    服 部 礼美香          8番    大 津 丈 敏      9番    加 藤 孝 秋         10番    岡 野 次 男     11番    冨 田 和 音         12番    志 智   央     13番    木 全 信 明         14番    東 野 靖 道     15番    吉 川 隆 之         16番    木 村 喜 信     17番    網 倉 信太郎         18番    長 屋 宗 正     19番    服 部   猛         20番    出 口 勝 実     21番    六 鹿 順 二         22番    杤 本 敏 子     23番    平 床 健 一         24番    星 野 俊 次     25番    曽我部 博 隆 欠 席 議 員(なし) 欠 番     26番 地方自治法第121条の規定により出席を求めた者     市    長    加 藤 錠司郎      副 市 長    清 水   澄     教 育 長     広 沢 憲 治      病院事業管理者  加 藤 健 司     市長公室長     篠 田 智 徳      総務部長     平 野 裕 人     市民福祉部長    小 野 達 哉      子ども健康部長  水 谷   豊     経済環境部長    岩 間 福 幸      建設部長     鈴 森 泰 和     上下水道部長    村 田   剛      市民病院事務局長 石 村 孝 一     教育部長      荻 須 正 偉      消防長      小 澤 康 彦     市長公室次長    浅 野 隆 夫      総務部次長    久留宮 庸 和     市民福祉部次長   高 木   央      子ども健康部次長 長谷川 和 代     経済環境部次長   足 立 和 繁      経済環境部次長  林   昌 弘     建設部次長     松 永   隆      建設部次長    伊 藤 和 彦     上下水道部次長   櫛 田 克 司      教育部次長    大 口   伸     消防本部次長    河 合   靖      消防署長     竹 島   勉     会計管理者     生 駒 悦 章      市民病院事務局次長石 黒 憲 治     人事課長      岸   宗 二      企画政策課長   吉 川 修 司     企画政策課統括主幹 丹 羽 将 也      情報推進課長   村 田   司     地域協働課長    渡 辺 峰 生      祖父江支所長   長 崎 真 澄     平和支所長     杉   真 二      総 務 課 長  森 田   徹     契約検査課長    川 松 弘 政      課税課長     木 谷 宏 一     収納課長      佐 波 正 巳      危機管理課長   大 島 光 之     福祉課長      梶 浦 孝 秀      市民課長     服 部 孝 雄     国保年金課長    三 輪 佳 代      子育て支援課長  服 部 美 樹     保育課長      浅 井 俊 貴      保育課統括主幹  田 中 真由美     経済環境部調整監  宇佐美 公 規      商工観光課統括主幹大 野 優 樹     農務課長      山 田 忠 司      環境保全課長   粂 田 裕 子     環境施設課長    吉 川 康 彦      都市計画課統括主幹石 原 祐 樹     都市整備課長    川 口   眞      用地管理課長   武 田 一 輝     建築課長      三 輪 拓 也      水道工務課長   栗 本 宗 明     下水道課長     吉 田 幸 宏      庶務課統括主幹  森   義 孝     学校教育課長    近 藤 慎 二      学校教育課統括主幹松 村 覚 司     生涯学習課長    佐 藤 雅 之      スポーツ課長   内 藤 邦 将     図書館長      塚 本 ゆかり      美術館長     尾 崎 登紀子     消防本部総務課長  岡 田 吉 広      監査委員事務局長 松 永   肇     農業委員会事務局長              市民病院事務局医事課長               山 﨑 克 己               大 橋 健 一     市民病院事務局情報管理室長          市民病院地域医療連携室長               長谷川   隆               加 賀   彰 議会事務局職員出席者     議会事務局長    足 立 直 樹      議事課長     加 藤 保 典     議事課主幹     佐 藤 政 子      議事課書記    横 井 仁 美     議事課書記     近 藤 皐 平                                  午前9時30分 開議  ○議長(服部猛君)  おはようございます。  ただいまから継続議会の会議を開きます。  ただいまの出席議員は25名でありますので、議会の成立を認めます。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって報告に代えます。  これより日程に入ります。  日程第1、決議案第1号ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議を議題といたします。  決議案は、お手元に配付したとおりであります。  提案理由の説明を求めます。  決議案第1号について、長屋宗正君。 ◆18番(長屋宗正君) (登壇)  決議案第1号ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議について。  会議規則第13条第1項の規定により提出いたします。  原案の朗読をもって説明に代えさせていただきます。  ロシアは国際社会の度重なる警告を無視し、2月24日にウクライナへの軍事侵攻を開始しました。  この行為は、国際社会の平和と安全を脅かす断じて許すことのできない暴挙であります。厳重に抗議するものである。  よって稲沢市議会は、世界の恒久平和の実現に向け、ロシア政府に対し、軍事侵攻の即時停止と軍の完全撤退を強く求めるものであります。  以上、決議する。  令和4年3月10日、稲沢市議会。  議員各位の賛同を賜りますよう心からお願いを申し上げます。 ○議長(服部猛君)  説明が終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑はございませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑はないようでございますので、これをもって質疑を終結いたします。  お諮りいたします。ただいま議題となっております決議案第1号は、会議規則第36条第3項の規定により委員会への付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。
                   (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論を終結いたします。  これより直ちに採決いたします。  決議案第1号ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議は、原案どおり決することに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  異議なしと認めます。よって、決議案第1号は原案どおり可決されました。  新型コロナウイルス感染症対策によりまして、本日は議席番号が奇数の議員が議員総会室へ移動するため暫時休憩いたします。                                  午前9時35分 休憩                                   午前9時37分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  日程第2、議案第2号から日程第20、議案第20号までの質疑及び日程第21、一般質問を行います。  順次発言を許します。  質問及び答弁は簡潔にお願いいたします。  近藤治夫君。 ◆5番(近藤治夫君) (登壇)  おはようございます。  議長より発言のお許しをいただきましたので、ただいまより一般質問をさせていただきます。  明日で東日本大震災、原発事故から11年になります。亡くなった方、行方不明の方、2万1,000人近くの方がお亡くなりになり、3万9,000人の方がまだ避難した状況のままということでございます。  また、クルーズ船での新型感染が確認されてから2年を超えました。陽性者の方も500万人を超え、また亡くなった方も2万5,000人を超え、今は第6波のただ中でございますが、人間だんだん慣れてくるもので、ややもすると注意しないといけないところを気がつかずに周りの方に迷惑をかけるかもしれません。または反対に、感染防止の対策を怠って自分にそういう、家族に被害が出てくるということもございますので、十分注意をして生活をしていきたいと思います。  また、先ほど議決していただきましたロシアのウクライナの侵攻につきましても、テレビの 映像を見ておりますと、逃げ惑う方を思うと非常に心が痛むわけでございます。  地震や津波、台風、異常気象など人の命や社会生活に大きな被害が生じる自然災害、または今回の新型コロナのように過去から天然痘や結核やいろんな疫病が続いて、この日本もいろんなそういう災害があったときに何万人もの方が亡くなってみえるということが歴史上ずうっと続いているわけでございますが、我々この日本に生まれて、この日本の地形やこの環境があると思いますが、当然噴火や台風や大雨やそういうことがずうっと続いている。そういう中で、この日本から災害が多いから出ていこうという方は本当に、いないと思います。ウクライナも全く一緒だと思います。  そういうことから考えますと、世界的にいろんなこういう災害がたくさん起きるわけでございますが、その原因はCOP26でいろいろ協議されました地球温暖化の影響が非常に大きいということでございます。自然災害も疫病も、いつどこにいても、恐らく地球に住んでいる以上、誰の身にその災害が降りかかるということは分かりません。ましてや、こういう戦争ということになりますと、亡くなった方や逃げ惑う方を思うと早く日常が戻るということを願うばかりでございます。  どんな場合もこういう災害等があった場合は、これからどうするかということを人間の英知を集めて話合いをして、そこで対策を見つけて、その対策を関わる人間みんなが協力をし合って、未来を見て話合いをして行動するということが大切だというふうに思います。  本日は地球温暖化が社会にどのような影響を与え、どのような対策を取らないといけないかを踏まえて質問させていただきます。質問席にて質問させていただきます。                (降  壇)  それでは、1つ目に、昨年も多くの議員の方からカーボンニュートラルにつきまして御質問がございました。いろいろ既に御答弁いただいていることも、私もなかなか専門用語が多かったりこの環境基本計画等の中を読んでいてもすっと頭に入ってこないことばかりで、特に一番の問題は私にそういう能力がなくて、英語の文字が多くて、それをまた略語にして、中身まで読み取るためには環境基本計画の一番末尾の用語説明を読みに行っても、それでもまだ分からないというようなことでございます。多くの市民の方は、恐らくこの内容を聞いて、市長が宣言をされたと、このことに御協力をということから踏まえますと、こういう議会の場で失礼ながら、この一から教えていただく場でもございますので、その辺をお許しいただきまして、質問させていただきます。  昨今、カーボンニュートラルという言葉を見聞きする機会が非常に増えてきました。市長より昨年9月に宣言を出されて、積極的にこれから施策を展開するというお話でございました。読んでみますと、カーボンニュートラルは、まず二酸化炭素を排出する量、それから木などから二酸化炭素を吸収する、それを差引きゼロにするということが簡単な内容だと一番理解しや すいことだと思いますが、そもそも今回この宣言は、またカーボンニュートラルをなぜ目指すのかという内容を少しお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  近年の世界規模で問題となっている気温上昇、局地的豪雨、超大型台風の発生などの気候変動による危機は、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの増加が原因であり、これは社会経済活動により排出されたものでございます。  令和3年8月に開催されました国連気候変動に関する政府間パネル通称IPCCと言われておりますが、この第6次評価書において、世界的な異常気象の原因は温暖化であるということが明言されました。そのため、気象災害の激甚化に対する危機感の高まりなどが背景となっており、温室効果ガスを削減していくことが喫緊の課題でございます。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  それで、今までの経過を踏まえまして、今後どのような計画を持ってこのカーボンニュートラルを目指していくのかをお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  令和3年10月に閣議決定されました国の地球温暖化対策計画では、2030年度の削減目標を2013年度比で46%削減とし、2050年に排出量実質ゼロを目標としております。  そのため、まず私ども稲沢市役所の取組としましては、2013年度比で2030年度までに40%削減するという本市の地球温暖化対策実行計画事務事業編(第6版)を改定し、令和4年度、2022年度から令和8年度、2026年度までの計画期間において、2030年度までに46%削減することを見通した数値とするため、31%削減を目標としてまいります。  具体的な取組としましては、太陽光発電や電動車の導入、建物のZEB、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルと申しますが、これを進めてまいります。このZEBと申しますのは、先進的な建築設計によるエネルギーの使用を抑制し、太陽光発電などによってエネルギーをつくることで、エネルギー消費量を正味、ネットと申しますけれども、ネットでゼロにすることです。  また、環境センター廃棄物発電の電力の有効活用を検討してまいります。廃棄物発電とは、家庭から持ち込まれる可燃ごみを焼却して得られる高熱によって高圧の蒸気を発生させ、タービンを回してできる電力のことでございます。生活インフラを支える上で欠かせない発電と廃棄物処理を同時に解決できる一石二鳥の技術です。  カーボンニュートラルは、市全体の温室効果ガス削減でございますので、市民や事業者の理解と協力が必要なため、来年度、二酸化炭素排出抑制対策業務委託事業を実施いたします。総額918万4,000円で予算計上させていただいております。具体的には、2050年を見据えた地域脱炭素実現に向け、再生可能エネルギーの最大限導入のための計画づくりで、主な内容は次の5 項目でございます。  1つ目は、温室効果ガス排出量の現状把握及び将来予測をすること。2つ目は、市民及び事業者との連携方策を検討していくこと。3つ目は、市内における太陽光、小水力やバイオマス発電等再生可能エネルギーポテンシャル調査を行うこと。4つ目は、再生可能エネルギー導入の目標を設定し、脱炭素に向けたロードマップを策定すること。5つ目は、計画策定に当たり、市民、事業者を含む検討会やゼロカーボンに向けた取組に対し、広く理解を得るための啓発イベントを開催していくことでございます。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  今の4つ目で、ロードマップをというお話でございました。地域課題を解決し、地域の魅力と質を向上させる取組というふうに、読んでいましたらそのように書いてございました。そのために、地方公共団体が地域の関係者と連携して、地域に適した再エネ設備導入、計画、住民との合意形成、再エネ需要の確保、持続的な事業運営、課題解決に取り組むことが不可欠というふうに書いてございました。  また、インターネットで調べておりましたら、この支援を全国的に集中的に行うため、地域脱炭素実現に向けた再エネの最大限導入のための計画づくり支援事業というのが、環境省大臣官房の中でも予算がされておりました。令和3年度もその予算が載っておりましたが、先ほど来年度の業務委託事業とは別のものであるのかは私は分かりませんが、併せていろんな予算もあるようでございますので、国の予算もあるようでございますので、ぜひともそういうところも確認をしていただいて、この脱炭素対策、市民全体を巻き込む流れをつくっていただけると思いますので、よろしくお願いします。  次に、温室効果ガスの排出量の現状についてお尋ねをします。数字を含めて教えていただければ、よろしくお願いいたします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  環境省が作成いたしました各地方公共団体の区域内における部門・分野別の温室効果ガス排出量を示した自治体排出量カルテというものがございます。排出量の算定につきましては、資源エネルギー庁による資源エネルギー統計石油等消費動態統計電力調査統計ガス事業統計などの総合エネルギー統計を基に、企業、事業所ほか、家庭、運輸部門について所定の指標を用いて47都道府県に分割して推計しております。  その自治体排出量カルテにおける平成30年度、2018年度の稲沢市の温室効果ガス排出量でございますが約121万2,000トンで、内訳といたしましては、産業部門が67万2,000トンで全体の55%を占めており、次いで運輸部門が21万8,000トンで18%、業務その他部門が16万8,000トンで14%、家庭部門が14万5,000トンで12%、廃棄物分野が8,000トンで1%となっております。 産業部門は製造業、建設業及び鉱業、かねへんの鉱業でございます、そして農林水産業から成り、そのうち製造業が大半を占めておりますが、年によって変動が見られます。  稲沢市役所として排出する温室効果ガスは、業務その他部門に属しております。平成30年度では2万6,544トンで、業務その他部門では約1.6割、全体で2.2%でございます。なお、本市の温室効果ガスの算出方法につきましては、環境省の地方公共団体実行計画策定管理等支援システム通称LAPSS、これを令和元年度から活用しております。各所管からシステムにエネルギー使用料を入力することで温室効果ガスの排出量が算出されます。令和元年度の温室効果ガスの排出量は2万5,801トン、令和2年度は2万2,473トンでございました。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。排出量カルテのお話をお聞きしました。  私も見させていただきまして、産業部門が全体の55%と、今その内訳をまたずうっと表のエクセルのデータを見てきましたら、製紙業がまたその大きな割合を占めていたということでございますので、おのずと分かってくるという内容でございます。  ということで、その業種別にこれから御協力をいただくということになりますと、やっぱり全国のそういう産業の中のどういう分類に当てはまるかということを確認していただいて、その対策等をその事業者の方とも連携を取って、この脱炭素を積極的にカーボンニュートラルに近づけられるように努力、体制整備をお願いしたいと思います。  次に、脱炭素対策の取組状況についてお尋ねをしたいと思います。  環境基本計画では、計画を掲げた数値目標の達成状況を公表することになっています。取組が未達成の場合の対策はどのようになっていますでしょうか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  第3次稲沢市環境基本計画におきましては、取組の指標として19項を設定してございます。これは毎年度開催しております環境審議会において進捗状況を報告しております。  この環境基本条例で規定している環境審議会につきましては、学識経験を有する者、関係行政機関の職員、事業者の代表及びその他市長が特に必要と認める者20人以内としておりますが、令和3年度までは任期2年で13人の委員の方に委嘱をしておりました。  令和4年度から見直しを行いまして、学識経験の方につきましては、地元の大学関係者とし、また市民の環境活動をされている方や公募委員2人を加えることを計画しております。  先ほど、御指摘がございました取組が進まない場合でございますけれども、各所管課に対しまして実効ある取組になるようにその都度依頼をしている状況でございます。なお、年度ごとの進捗状況はホームページで掲載することとしております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。年度ごとの進捗状況はホームページにというお話でございます。  また、その進捗を進めるためには各所管課の検討内容も、できれば市民の方も見えますと、その対策が打たれていると、その対策に対して我々市民はどのように協力すればいいかということがその報告書から読み取れると思います。  また全庁的に、その省エネへの取組であることから施設の見直しや、今持つ償却資産等の更新時とかそういうことを全部署が協力し合って、目標年度までに脱炭素の炭素量を削減するための工程等を、市職員の皆さん方は、当然市民の方にも分かっていただける流れをしっかりつくっていただきたいと思います。  次に、第3次環境基本計画の指標にも太陽光発電の設置費補助の実績がございます。どのくらい件数があって、市内の太陽光発電設置基数がどのくらい稼働しているかをお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  現在、市では愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金を活用いたしまして、太陽光発電システム、リチウムイオン蓄電システム及び家庭用エネルギー管理システムの3点をセットで設置していただいた方に、住宅用太陽光発電システム等一体的設置費補助金を4キロワットを上限に最大14万円交付しておりますが、太陽光発電システムの公称最大出力は10キロワット未満が補助対象となっております。この補助金は、温室効果ガスの排出を抑制し地球温暖化防止に寄与することを目的として、住宅用の地球温暖化対策設備を設置する市民に対して補助するものです。  太陽光発電システムは電気をつくり、その住宅で消費されますが、余剰分の電気をリチウムイオン蓄電システムでため、夜間などに利用し、さらに余剰がある場合は売電されます。また、家庭用エネルギー管理システムは、家庭での電力使用量等を自動で実測し、エネルギーの見える化を図り、無駄な消費を避けることができるようになり、3点をセットで利用することで省エネに大きく貢献し、温室効果ガスの削減につながります。  なお、太陽光発電システム単体での補助は令和元年度から愛知県の補助対象外となったため、稲沢市も補助対象としておりませんが、リチウムイオン蓄電システムにつきましては、単体で一律5万円の補助をしております。この太陽光発電システムに対する補助において、平成16年度から令和4年2月末時点における累計の設置基数でございますけれども、2,348基となっております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。再エネを進めるに当たりまして、他市の状況を踏まえて、太陽光発電システムの補助の検討等も引き続きお願いしたいと思います。  続きまして、太陽光以外の事業用発電施設の推移はどのようになっているか、また、そのうち農地転用等で設置された件数はどれだけあるのか。あわせて、どのくらい再生エネルギーが 生まれているのかを教えてください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  固定資産税の課税調査によりますと、出力が10キロワット以上の産業用発電施設は、平成18年に市内で初めて産業用の太陽光発電の設備が稼働して以来、令和3年1月1日現在で770件、令和4年1月1日では792件でございます。また、農地転用で設置された許可件数につきましては、年度での集計になりますが、令和2年度が12件、令和3年度が2月末時点で8件となっております。  なお、環境省の自治体排出量カルテによりますと、令和元年度時点で、市内の太陽光発電設備容量の導入状況は、10キロワット未満は1万7,977キロワット、10キロワット以上は5万4,619キロワットで、発電電力量は、10キロワット未満は2万1,574メガワットアワー、10キロワット以上が7万2,248メガワットアワーで、市内の電気使用量が99万4,531メガワットアワーでございます。このうちに占める量となりますと、9.4%となります。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。9.4%、これが大きいのか小さいのか私は分かりません。この発電量、農転による農地に対してをどのように調べたんですかと言っていいかどうか分かりませんが、お聞きしましたら、課税課のほうが航空写真を見て、現地に行って発電量等を集計したものだと、非常に御苦労を願って調査をされているんだなというふうに思います。  再エネ計画の中に、ここの9.4%を稲沢市の再エネルギーを増やす対策で太陽光発電、農転をばらばらでして見た目も悪い。また、それができることによって苦情が出るとかいうお話も聞いております。ぜひとも、いろんな市民の方のお声を聞いて、今後この9.4%は、稲沢市にも温暖化の対策としても必要だということをこれからの計画の中に盛り込んで検討していただければと思います。  ちょっと事前に質問で予定しておりましたが、先ほどのZEBのところを少し、先ほどお聞かせいただきましたので、ちょっと飛ばさせていただきまして、ZEBの内容につきましては、2番目で質問させていただいてお聞かせいただきました。  今後50%に向けて、ネット・ゼロ・エネルギーにする建物を建てるときに稲沢市でその住宅を建てて、ここで新しく住もうというときには、恐らく不動産屋、業者の方にいろいろ御相談されて、他の市町にはこういう制度があってこういう補助金があると、稲沢市はこういう制度があると。で、環境エネルギー再生可能エネルギーの太陽光を使うと売電までできるというようないろんな選択肢があって稲沢市を選択していただくときに、稲沢市はこういう補助制度があって、稲沢市のほうがいいかなというふうに選択肢にもなると思います。他市との比較等もしっかりしていただいて、この稲沢市を宣言を機に選んでいただけるような流れをつくっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、第3次環境基本計画の今回、後期の見直しの時期に入ってまいりましたが、令和5年度見直しということでございます。どのように見直すかをお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  第3次稲沢市環境基本計画は、令和元年度から令和10年度までの10年間の計画でございまして、令和4年度までの実績を基に、令和5年度に見直しを行う予定でございます。  まずは、環境目標の1では、未来につながる地球温暖化の防止において低炭素社会を目指すこととしております。ゼロカーボンシティを宣言いたしましたので、脱炭素社会を目指すことに変更してまいります。また、国の地球温暖化対策計画では公的機関における取組として、地方公共団体の率先的取組と国による促進として、次のように定めております。  地方公共団体は、自ら率先的な取組を行うことにより、区域の事業者・住民の模範となることを目指すべきである。その際には、原則として全ての事務及び事業を対象として各事務及び事業の担当部局による責任ある参画の下、いわゆるPDCAのための体制を構築・運営することを通じて、実効的・継続的な温室効果ガス排出の削減に努めることとするとしております。特に、以下の具体的な取組に留意することとなっております。  地方公共団体保有の建築物及び土地における太陽光発電の最大限の導入、建築物における率先したZEBの実現、計画的な省エネルギー改修の実施、電動車・LED照明の導入、環境配慮契約法等に基づく二酸化炭素排出係数の低い小売電気事業者との契約による再生可能エネルギー電力その他、環境負荷の低減に寄与する製品・サービスの率先調達など、国が政府実行計画に基づき実施する取組に準じて、率先的な取組を実施するということでございます。  このため、稲沢市の地球温暖化対策実行計画事務事業編におきましては、先ほど御答弁させていただきました太陽光発電や電動車の導入、建物のZEB化などを進めるよう、令和4年度から改定いたします。また、令和5年度において、環境基本計画の見直しと同時に、市民や事業者も対象となる地球温暖化対策実行計画区域施策編も策定してまいります。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。区域施策編は、ホームページでいろいろ見させていただきましたら、愛知県他市等、どのタイミングでこの政策ができているかということまでは読み取れませんでしたが、54市町村のうち稲沢市を含む、今31の自治体が作成されていませんが、マニュアルは29年3月にもう既に作成され、公表されております。  そのマニュアルには、策定実施マニュアルとして、歩いて暮らせる便利なまち、公共交通機関充実による移動時間の短縮など、施策の体系的な整理が必要ということが書いてございました。これは今、環境に関わる質問をさせていただいておりますが、まさに国がつくっているマニュアルは、まちづくりということを基本に今後環境政策を考えてみえるということでございますので、稲沢市がしっかり全体を踏まえた上でこの計画づくりに携わっていただきたいと思 いますので、よろしくお願いいたします。  国の計画では、公的機関では設置可能な建築等の50%に太陽光発電を導入というふうにお聞きしておりますが、そのほか具体的な取組内容はどのようになっているか、お聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)
     公的機関が率先的な取組を実施すべき主な内容でございます。次の6点ございます。  1つ目は御指摘の太陽光発電で、設置可能な政府保有の敷地を含む建築物の約50%以上に太陽光発電設備を設置することを目指すとしております。  2つ目は、新築建築物について今後予定する新築事業については原則ZEB Oriented相当以上とし、2030年度までに新築建築物の平均でZEB Ready相当となることを目指します。言っておきますけれども、ZEBには4段階ございまして、先ほど申しましたZEB Readyというのは、削減割合のランクでは上から3つ目ではありますが、技術面や費用面においてハードルは高いものの、このZEB Readyを目指してまいります。  3つ目は公用車で、代替可能な電動車がない場合等を除き、新規導入・更新については2022年度以降全て電動車とし、使用する公用車全体でも2030年度までには全て電動車とすると定めておりますが、国の言う電動車にはハイブリッド自動車も含まれております。  4つ目はLED照明でございまして、既存設備を含めた全体のLED照明の導入割合を2030年度までに100%といたします。  5つ目は再エネ電力調達で、2030年までに政府の各府省庁で調達する電力の60%以上を再生可能エネルギー電力とするということです。  6つ目は廃棄物の3R+Renewableで、プラスチックごみをはじめ庁舎等から排出される廃棄物の3Rと、あとリニューアブルというのをプラスいたしまして、これを徹底し、循環型経済への移行を総合的に推進するということでございます。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  だんだん英語のところがたくさん出てきて、オリエンテッドとかリニューアブルとか、日本語で説明していただけたらありがたいんですが、なかなか分からなくてですね。  山形県のホームページを見ておりましたら、通常ではリデュース、リユース、リサイクル、これはよく聞く話ですが、6Rということで、リデュース、リープ、リメイク、リシンク、リバリブル、リフォレスト、また後でホームページを皆さん見ておいてくださいということで、6Rということで取り組んでみえます。  ぜひとも、稲沢版をひとつ考えていただいて、市民の方に御協力をお願いしたいと思います。  次に移ります。  ゼロカーボンであれば、市民や事業者の温室効果ガスの排出を下げていかなければなりませ んが、連携や協働の考え方についてお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  先ほども御答弁申し上げましたが、稲沢市の自治体排出量カルテによりますと、産業部門が全体の55%、家庭部門が12%を占めておりますので、市民や事業者と市が協働して進めていかなければカーボンニュートラルは成立しないというように考えております。  先ほども御答弁いたしました令和4年度の二酸化炭素排出抑制対策業務委託事業では、脱炭素に向けたロードマップの策定に当たり、市民、事業者を含む検討会やゼロカーボンに向けた取組に対し、広く理解を得るための啓発イベントを開催し、連携を深めていく計画としております。御理解をいただきますようお願いいたします。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  次に、農業分野の脱炭素化についてお尋ねしたいと思います。  木や竹やもみ殻などを使うバイオマス発電、バイオ炭を活用した温室効果ガスの削減に取り組んではと思いますが、御見解をお願いします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  本市は、緑のまちとして植木・苗木産業が盛んでございます。その剪定枝は、可燃ごみもしくはリサイクル業者等に持ち込めたり、その一部は屋外焼却されたりして処分をされております。  循環型社会の構築のためには、限りある資源を有効に活用していく必要があるため、これも繰り返しで恐縮ではございますが、来年度の二酸化炭素排出抑制対策業務委託事業におきまして、市内の再生可能エネルギーポテンシャル調査を行います。この中には、太陽光発電以外の小水力やバイオマス発電、この中に剪定枝等も含むものと考えておりますが、この可能性を探ってまいりたいということでございます。  市内では、野焼きなどの苦情が年間約160件ほどございます。剪定枝の問題は、稲沢市の長年の課題として捉えており、今、農務課では独自の補助事業も行っておりますけれども、環境センターの発電電力の活用と合わせまして、バイオマス発電については重要な検討項目の一つと考えております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  残り10分ということでございますので、一昨年、猫の保護ということで質問させていただいて、早速と去年4月から補助事業を立ち上げていただきました。ありがとうございました。  人と猫の共生ということでございますが、制度が開始されて1年近くになろうとしていますが、不妊用の去勢手術の助成制度が今どのような現状になっているかということをお尋ねした いと思います。クラウドファンディングの活用目的とその範囲につきまして、お聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  今年度実施いたしました「不幸な猫を増やさないために!稲沢市飼い主のいない猫の避妊推進プロジェクト」と題しまして、お礼の品のない応援寄附金を募るクラウドファンディングを実施し、全国から101人、181万2,000円の御寄附をいただきました。  今年度から実施しておりますその避妊手術費補助金に充当いたすため、また、この地域猫活動を進めていくために必要な経費にも活用したいと考えております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。100人を超える方が大切な命を守ろうということで御寄附をいただいたことに感謝いたしたいと思います。ちょっと時間の都合で、また最後に、そのことに関しても時間があればお話をさせていただきます。  次に、市と飼い主と動物を販売してみえる業者、また市内の獣医師等の連携についてお尋ねをしたいと思います。  地域猫活動や譲渡会の普及状況などは今現在どのように進んでいるかお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  現在、市内において地域猫活動団体の存在は把握してはおりませんが、飼い主のいない猫の避妊手術費補助制度を活用された市民の方は、団体としての活動ではございませんけれども、個別に飼い主のいない猫の対応をされている方もあると伺っております。  また、譲渡会等というものもございますが、市では主催をしておりませんが、市内の幾つかの動物病院で猫の里親を見つけるためにチラシなどを掲示されているということを把握はしております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  ほかの市の地域猫活動を参考に、稲沢市でも自治会等が保護団体のような登録ができないかというようなことを思いますが、御見解がございましたらお願いしたいと思います。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  ただいまございましたように、他市の状況を見てみますと、地域猫活動団体として登録制度がございます。登録団体があれば地域猫活動としての支援を受けることができるというものです。  稲沢市におきましても、行政区が地域猫活動団体として登録していただきましたら、地域の環境対策を推進できる地域猫活動として支援してまいりたいと考えております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  いろいろな情報を調べておりましたら、公益財団法人どうぶつ基金というのがございまして、こちらの基金は愛知県下の市町村も多分10市ぐらいあったと思いますが、こちらのほうと連携をして、手術をする費用をそちらの基金のほうを使わせていただくという制度を使ってみえる市町がございます。  稲沢市、毎年クラウドファンディングをやってお金を集めて、集まらない場合は予算化するという、こう不安定ではいけませんので、こういう基金等も活用をというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  先ほど御紹介のありました公益財団法人どうぶつ基金は、動物の適正な飼育法の指導・動物愛護思想の普及等を行い、環境衛生の向上と思いやりのある地域社会の建設に寄与することを目的としておりまして、兵庫県芦屋市に所在しております。当初は、横浜市において財団法人横浜動物福祉協会の設立から始まっておると聞いております。  同基金では、さくらねこ無料不妊手術事業という制度において、無料のチケットを発行し、猫の不妊手術を積極的に進めております。このチケットは、団体の活動に賛同し、チケットを使って不妊手術ができる病院として登録している全国の協力病院で使用することができます。チケットを申請することができるのは、地方公共団体や動物愛護団体または個人で、同基金に登録する必要がございます。なお、現在稲沢市内には本登録病院がございませんので、市内動物病院が登録されました場合には、この制度を活用してまいりたいと考えております。以上です。 ◆5番(近藤治夫君)  ありがとうございます。  一番最初、冒頭ですね。環境問題から入って猫の話で、何か人の命と猫って、命に変わりはございませんが、災害があったときは最近は小家族というんですかね、御老人だけの御家庭なんかは動物を自分の子供のように大切に扱ってみえます。また、野良猫になった猫が、猫が嫌いな人は、これは産業廃棄物だと、ふんをするから公害だと何とかしろというような御相談がある方と、その命がかわいそうだから何とか助けてほしいという方も見えます。助けてほしいという方の情報がなぜか度々私の耳に入ってきて、去年も6匹ほど、そのうち4匹はもらっていただいて、その前の年も9匹ほど関わってしまいました。何か猫につかれておるんかなというふうに思うんですが、ぜひともこういう命を大切にするということも大切でございますし、私の地元で、そういう活動を見えないところで一生懸命やってみえる方がお見えでございます。そういうことを考えると、どうしても補助だけでは半分もカバーできません。そうすると、その人はその命を助けるために、自分のお金を使ってやってみえるということから考えると、ま だまだこの制度とかその補助体系を見直すところがたくさんあるんじゃないかなあというふうに思います。  あと二、三分ございますので、先ほど再生エネルギーの話の中で私がイメージしておるのは、環境センターの周りに太陽光発電を造って営農型太陽光とそれからバイオ発電能力を持たせるのを併設して、そこでバイオ炭をつくって、またそれを炭にして土に返せばゼロ・エミッションになるというふうに今、今回質問の準備をしている中、読み取れました。一番東の下津からこの前の道をずうっと通って西の砂公園、県営公園まで1本の道です。そこのサイドに、今環境センターがございます。そこの周りにまた平和が今進んでおりますが、環境を基にする工業団地を誘致するとか、それから環境センターで出た、つくっていただいたエネルギーを使った工業団地みたいな農業団地を造って、その周りに人が集まって環境等、例えば環境ですから猫の施設も造ろうと思えば造れると思いますので、人が集まる環境都市稲沢というようなものも一つ案かなというふうに思いますので、今回計画をこれから見直しをされるということをしっかり全庁を挙げて、また我々市民もしっかり皆さん方からの情報を集めておつなぎをさせていただきますので、いい計画になるようにお願いをしまして一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前10時23分 休憩                                   午前10時35分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  平野賀洋子さん。 ◆2番(平野賀洋子君) (登壇)  皆さん、こんにちは。  議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告に従いまして、一問一答形式にて2つの項目について一般質問させていただきます。  1つ目の項目は、新規事業のスタートアップいなざわを軸に、本市の中小企業支援について質問いたします。そして、2つ目の項目は、キャリア教育を取り上げます。  4月1日から民法上の成人年齢が18歳に引き下げられ、保護者の同意なしでクレジットカードをつくることができたり、各種契約をすることができるようになること、そして人生100年問題や年金問題などの社会的背景から、これまで以上に子供のうちからお金の知識が必要となっております。そのため、令和4年度から新しく高校の授業において投資などの資産形成につ いての教育が加わります。  また、愛知県でも新しい施策として、小・中、高生向けに起業家教育育成プログラムを開始するなど、新年度からはより一層子供たちが自分で生きていく力を育てる教育へと重点が変わっていきます。そのため、その基礎となるキャリア教育について今回は質問をさせていただきたいと思います。  それでは、質問席にて順次質問させていただきます。                (降  壇)  1つ目の質問項目、本市における中小企業支援について質問をさせていただきます。  まずは基本的なところからお尋ねしますが、いわゆる中小企業とは、その定義をお答えください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  中小企業の定義でございますけれども、それぞれの法律や制度で異なりますが、国・県の多くの施策は、中小企業基本法の規定により支援が行われておりまして、本市といたしましても、この規定を準用して中小企業支援を行っております。  中小企業基本法は、業種ごとに資本金の額または収支の総額と常時使用する従業員数で中小企業を規定しております。  例えば、製造業では資本金の額等が3億円以下の会社、または従業員数が300人以下の会社や個人が中小企業で、このいずれも超えているものが大企業となります。小売業では資本金の額等が5,000万円以下、または従業員数が50人以下、サービス業では資本金の額等が5,000万円以下、または従業員数が100人以下の事業所を中小企業と定義しております。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  それでは、稲沢市における中小企業の実態を把握してきたいと思います。  よく、日本の企業のうち99.7%が中小企業であると耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。最新の数字で国・県、本市の割合をお尋ねします。また、本市の中小企業の事業所数の推移など、近年の動向と稲沢市としてはそれを受けてどのような分析をしていますか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  稲沢市内の中小企業の事業者数は、最新のデータである総務省及び経済産業省の平成28年経済センサス活動調査に基づき、中小企業庁が公表している事業者数で確認することができます。  市内に本拠のある事業者数は3,214で、そのうち中小企業は3,202事業者、99.6%が中小企業です。中小企業の割合は、先ほど議員からございました国全体では99.7%であり、愛知県においても99.7%ですので、国・県、市のいずれも中小企業の割合に差異はないものと考えております。  また、大企業を含む全体の事業所数の推移は経済センサスでも確認できます。令和3年6月 の調査はまだ結果の公表がございませんので、最新となる平成28年経済センサス活動調査では、市内の事業所数は4,796であり、前回調査の平成24年の4,976から108事業所、3.6%の減少となります。  一方で、事業者数については、平成28年の調査では全体で6万2,992人、平成24年調査では5万9,985人と3,007人、5.0%の増加となっております。  以上のことから、一部の中小企業が事業の継続、承継ができない状況となり事業所数が減少していること、また、より大きな事業所に集約が進んでいることが考えられます。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  事業者数が増えている背景としては、定年延長、定年後の再雇用などで長く働き続ける方が増えていることが一つの要因ではないかと思いますが、そもそもの15歳から60歳の生産年齢人口は減少し続けているため、高年齢の従業者が退職した後は、より一層人手不足に拍車がかかることは推察できます。  それでは、事業者の皆さんとお話しする中で、市内の中小企業が抱える課題としてどのようなものが多く見られるかお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  中小企業が抱える課題につきましては、商工会議所や商工会、金融機関を通して、また事業者や商店街の皆様からは給付金の相談や補助金申請の際などに現状や課題を伺っております。  特にコロナ禍においては、休業や外出自粛に対する給付金、新たな取組に対する補助金、コロナ対策融資に係る手続等に関する相談が寄せられております。多くの事業者の皆様にとって大きく変化する社会経済環境に対応することが喫緊の課題となっておるということでございます。  また、製造業を営む事業者からは、コロナ以前から変わらず求める人材の確保が最大の課題であるとの声が聞かれます。短い納期での取引が増加していることもあり生産性を向上させることが課題となっております。一方、中小商店においては、売上げの向上、商品・サービスの魅力発信が課題となっており、中には事業の継続が困難との声も聞かれます。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)
     多く聞かれる課題としては、コロナ禍においては何といっても今を乗り切るための給付金や補助金、融資などの手続についての相談が多いということでしたが、コロナ以前からの最大の課題といいますと、やはり求める人材の確保とのことでした。愛知県民は他県と比べますと地元の愛知県内で就職する学生の割合が高いと聞いたことがありますが、高校、大学へと進学していく中で生まれ育ったまちを離れ、本市は特に名古屋市に近い分、そのまま名古屋市内で就職する学生が多いと思います。そして、先日発表されました公立高校の統廃合も重なり、今後は市外の高校へ進学していく学生がより一層増えることが予想されます。  人手不足解消のため、特に製造業において、ベトナムなど海外から人材を採用している企業が近年格段に増えましたが、言葉の壁もあり、マネジメントに将来関わるような事業を継続させるために必要な人材の確保にはつながっていないのが現状です。  それでは、それらの課題に対して、稲沢市が現在行っている支援はどういったものがあるかお答えください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  コロナ対策の支援といたしましては、市としても休業協力金、昼間の飲食店への支援金を給付し、感染予防や新しい取組に対してはいなざわ事業者げんき補助金による支援をいたします。加えて、いなざわ飲食・商店エール券を発行し、コロナ禍で厳しい状況にある飲食店、中小商店での消費喚起を行ってまいりました。  また、人材確保に向けては、市の直接の支援ではございませんが、稲沢商工会議所が独自に地域の高校、大学等の就職担当者と事業所のマッチング事業を実施され、求人事項の事業を紹介する情報誌を作成し、県内の大学へ配付されております。  生産性向上に向けましては、工場や生産ラインの新設に対し、21世紀高度先端産業立地補助金、市内企業再投資促進補助金等で支援し、大型の設備導入については先端設備等導入計画の策定による固定資産税の減免を行うなど、導入設備に応じた支援を行っております。  一方、中小商店、地域の商店街に対する支援といたしましては、令和2年度から稲沢商工会議所と一体となり稲沢まちゼミを実施し、個店の魅力発信を行っております。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  エール券は汎用性が高く、マイナンバーカードの普及施策などにも絡めるなど、市民と商店や小規模事業者の両方の支援となったかと思います。そのほか、人手不足を補う設備投資に対する補助金やまちゼミなど新規顧客の開拓を行う事業などの支援を行ってきた中、今回、令和4年度当初予算に新規事業として創業経営支援センタースタートアップいなざわが予算700万円で計上されております。  現行のアクションプラン2022に、戦略事業としてビジネスサポートセンターを2022年に設置すると記載されており、今回のスタートアップいなざわがこの事業かと思いますが、まず事業の内容を確認させていただきます。本事業の目的やどういった方が対象かなど事業内容をお聞かせください。また、配置される相談員はどういった方を想定しているかについても併せてお答えください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  令和4年度新規施策として予算計上をしております創業経営支援センタースタートアップいなざわ運営事業につきましては、アフターコロナに向け、社会経済環境が大きく変化する中、創業者の支援、事業者の新規事業展開等の相談窓口として市役所内にセンターを新設するもの です。  この事業は、稲沢市ステージアッププラン(第6次稲沢市総合計画)アクション2022に記載する創業支援や事業者が抱える課題解決に向けた支援として実施するものです。  まずは、平日の午前9時から午後4時まで相談員1名が常駐し、創業計画を掲げている方だけでなく、手作りの商品を販売したい、副業で何か始めたいなどの相談に対応をいたします。また、既に事業をされている方に対しても、新たな事業分野へのチャレンジ、個々の課題解決に向けた施策をアドバイスしてまいります。  この事業は、相談員の募集、配置、育成などを稲沢商工会議所へ委託するもので、新たに相談・指導の実績が豊富な相談員を募集する予定をしております。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  他市の例では、相談員は常勤ではなく金融機関からの出向、または中小企業診断士をお持ちの方を週に2回ぐらいで設置しているようです。相談員1名で常駐するとなりますと、来ていただける方は今述べた肩書の方とは少し違ってくるのかもしれませんが、事業を新しく始めるというのはとても勇気の要ることで、不安を抱えて相談に見えると思いますので、親身になって相談に乗ってくれる方を望んでみえると思います。だからこそ人選が重要となってきますし、またこういった相談業務はやはり口コミで広がることが多いと思いますので、委託先の商工会議所と人選についても調整をしっかりとしていただきたいと思います。  稲沢市は、市内で創業・起業を目指す方、また創業して間もない方を支援するため、平成26年1月20日に施行された産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画を策定し、平成30年4月から支援していると思います。この創業支援事業計画の中で紹介先となっている商工会議所や商工会などとは、スタートアップいなざわ設立後はどのように連携していきますか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  ただいま議員からございましたように、稲沢市創業支援等事業計画においては、これまで稲沢商工会議所、祖父江町商工会及び平和町商工会におけるワンストップ相談を市の相談窓口と位置づけ、市役所においてはその窓口を紹介する程度の対応にとどまっておりました。スタートアップいなざわ設置後は、商工会議所、商工会との役割分担を明確にし、まずはスタートアップいなざわの相談員において対応し、より専門的な税務や労務の相談は商工会議所と商工会の専門家相談を活用するなどの対応を予定しております。  創業者が事業を開始した後は、原則として商工会議所・商工会の経営改善普及事業による指導の継続をお願いすることとなりますので、しっかりと連携して創業者を支援してまいります。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  これから新しく起業を考えてみえる方は恐らくまだ商工会議所の会員にはなってはみえませ んし、最初から会議所へ相談に行くことは敷居が高く感じるのではないかと思います。また、話が具体的になってきた場合には商工会議所へつないでもらえるということなので、市にこういった窓口を設置することはよい取組だと私も思いますので、しっかりと商工会議所と祖父江町商工会、平和町商工会と連携を取って事業を進めていただくようお願いいたします。  次に、対象者についてお尋ねします。  対象者の中に創業予備軍とありますが、これはどういった方を指しますか。また、事業目的に農業者を含む事業者の新規事業展開との記載がありますが、農業者もこのスタートアップいなざわで相談に乗っていくということでしょうか、併せてお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  創業予備軍とは、創業を検討する就業者、主婦、学生などを想定しております。産業競争力強化法に基づくガイドラインにおいても、創業予備軍となる方の掘り起こしを行うように求められており、事業検討の初期段階からの相談に対応してまいります。  また、本市では農業も盛んであり、多くの農業生産者がいることから、製造業や商業、サービス業などの中小企業だけなく農業生産を行う事業者も相談の対象とすることで、農業生産物の販路拡大、6次産業化の推進も図っていくことができると考えております。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  農業生産者に関しては新規の就農ではなく、既に生産している方の販路拡大などのサポートをするということでした。  農業を起点とした6次産業化、商工業を起点とした農商工連携、どちらも農業振興につながり大切なことです。相談窓口は農務課と近い場所でもありますので、農務課ともしっかり連携を取って農業者のサポートをしていただきたいと思います。  次に、設置場所や時間についてお尋ねします。  ニーズとマッチしているのかが気になるところなのですが、市役所内で9時から午後4時というのは、学生や会社員が使いづらいと場所と時間ではないでしょうか。  一宮市では、商工会議所に委託し、尾張一宮駅前ビル、通称iビル内にて、ビジネス支援センターを運営しています。駅前であることや、隣に図書館が併設されていることで利便性が上がっているようです。岡崎市のビジネスサポートセンターOKa-Biz(オカビズ)が愛知県下では有名ですが、そちらも中央図書館の入ったりぶらの中で行っています。  本市の場合は、駅近の商業施設であるリーフウォークの空き店舗利活用や、もし、公共施設を利用する場合でも週末に空いている、できれば駅に近い施設に窓口は置いてはどうかと思いますが、今回市役所内に置くと決めた理由をお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  スタートアップいなざわの設置に当たりまして、他市の支援センターのように図書館や商工 会議所会館への配置も検討いたしましたが、稲沢・祖父江・平和の創業者、事業者に広く相談に来ていただくため、また先行する他市のように多くの人員の配置も難しいことから商工観光課の職員によるサポートも行い、相談対応をできる市役所内に設置することといたしました。  なお、御提案いただきました他の公共施設や商業施設での窓口の設置及び休日・相談窓口の開設につきましては、関係機関の協力を得て出張相談を実施できればと考えております。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  多くの職員を専用で置けない代わりに、商工観光課の職員で電話対応などをサポートしていただくため、まずは市役所内でスタートすることとしたという背景は理解いたしました。  ちなみに、本市の図書館は郊外型でございまして、かつ横に広い2階建てです。そのため、一宮市の中央図書館のように通勤途中に便利な立地ではなく、また最新の小牧市中央図書館のように、各デスクで電源コンセントを自由に使うことができたり館内で利用者を細かく分けてゾーニングすることも難しい造りとなっています。  そのため、稲沢市中央図書館ではキータッチの音が響いてしまい、パソコンを持ち込んで作業や調べものがしづらい環境となっております。そもそも、コンセントを挿して電源を取ることすらできないのが現状です。これは、各市の図書館のテーマや特色がそれぞれありますので、一概に稲沢市の中央図書館に問題があると言いたいわけではありませんが、同年代の方からは今どきパソコンを持ち込めないんだねと驚かれることはこれまで何度もありました。  市長の今回の施政方針の中でも触れられておりますが、令和4年度から電子図書館システムを導入し、図書館に出向くことなく電子書籍が利用できるようになること。また、本市ならではの電子図書館となるように整備していくとのことでした。新たにデータ版の書籍を購入していくと思いますので、今回新しくスタートアップいなざわを設置するのであれば、今の中央図書館にはあまり置いていないビジネス関連、特に創業支援となる関係書籍を支援の一環として充実させてはどうかと思います。ちょうどどちらも導入のタイミングですので要望させていただきます。  話を戻しまして、今回新たに設置する事業ですが、本市で創業したいという人をどの程度見込んでいるのかお尋ねします。  先ほど創業支援事業計画では、2018年から2021年にかけての目標として創業支援対象者が年80件、創業者数が年13件とありますが、実績をお答えください。そしてそれを踏まえて今回の新事業の当初の数値目標はどのくらいでしょうか、併せてお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  創業支援等事業計画においては、市役所窓口で相談件数、商工会議所、商工会のワンストップ相談窓口における相談件数、及び創業した方の人数を確認することとしております。平成30 年度から令和3年度までの4年間で計44名の方の相談に対応し、そのうち13名の方が創業に至りました。いずれも目標件数には遠い実績となりますが、市役所窓口での創業者の相談に十分な対応ができないこと、事業の周知が十分でなかったことが原因と考えております。  スタートアップいなざわとして創業者への対応窓口を明確にし、併せて商工会議所、商工会における創業支援事業を拡大することで、変更後の計画では年155件の相談件数、27件の創業者創出を目指してまいります。  また、既存事業者の相談を含めたスタートアップいなざわでの相談件数につきましては、令和4年度においてまずは250件を目指し、広報やホームページだけでなくSNSも活用し、この事業の効果的な周知に努めてまいります。以上です。 ◆2番(平野賀洋子君)  これまでの実績では、市役所窓口、商工会議所と商工会のワンストップ窓口での相談件数が4年間で44名ということですので、平均すると年間11名であったことになります。  今までの実績に対しまして、新しい目標が年間155件の相談件数、27件の創業者創出となりますとかなり高い目標になるかと思います。各会議所や商工会へつなげていくために、まずは入り口となりますスタートアップいなざわにより多くの相談者に来ていただく必要があるかと思います。そのためには、やはり相談しやすい雰囲気づくりや呼び水となる講演やセミナーなどを開催するほか、例えば漫画家に依頼して分かりやすい事業説明を作成していただいたり、創業者の体験談などをユーチューブで発信するなど多様な仕掛けが必要であると思います。目標が高いということはそれだけ担当課の皆さんが本気で取り組もうとされていると受け止めさせていただきましたので、せっかくの事業が尻すぼみとならないように、事業開始まであと少し時間がありますので、周知の方法についてもしっかりと作戦を練っていただきたいと思います。  この項目最後に、スタートアップいなざわにかける市長の思いを改めてお聞かせください。また、今ある中小企業の様々な課題に対して、稲沢市はこれまでも支援を行っておりますが、ほかの市町では中小企業振興基本条例を制定し、中小企業を盛り上げていこうとする自治体が増えてきております。  愛知県の本条例も2012年に制定されており、今年でちょうど10年目に当たります。この条例については、平成30年6月議会でも出口議員が質問されておりましたが、本市でも本条例を制定することで中小企業の育成を積極的に行っていく姿勢を示すことができるかと思いますが、検討などはされておりますでしょうか、併せて市長のお考えをお聞かせください。 ◎市長(加藤錠司郎君)  若者や女性の起業や、事業者の売上げ増のサポートは私の2期目の公約でもあります。スタートアップいなざわの設置により起業の芽をしっかりと受け止め、育てていきたいというふう に考えております。  よく冗談のように、第二のジェフ・ベゾスやザッカーバーグと私はいつも言っているんですけれども、そういう新しい社会課題に対応し、名を上げるような創業者の創出のきっかけになればと夢を抱いております。  また、中小企業振興基本条例の制定につきましては、先ほどおっしゃったように、平成30年の6月議会で出口議員より質問をいただいております。また、つい先日は、実は愛知中小企業家同友会の稲沢地区の皆さんがおいでになりまして、条例の制定について話合いをしたところでございます。また、この同友会稲沢地区の会員の皆さんにおかれましては、条例の制定によるまちづくりの勉強を進められており、中小企業を活性化し、地域全体をよりよくしていこうと活動されておられます。  私自身も長年事業を営んできた経験を持っている者でもあります。本市が今後も中小企業支援を継続し、拡充させていく方向性を規定することは意義のあることだと考えております。  条例制定に当たっては、市行政のみならず商工会議所、商工会、商店街や金融機関、大学、短大などの地域の団体・機関などから幅広く意見をいただき、条例制定後も一緒にまちづくりを行っていただきたいと考えております。市議会の皆様の御理解をいただきながら、稲沢市ならではの条例となるように進めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。 ◆2番(平野賀洋子君)  ありがとうございました。御答弁にもありましたが、本来は、スタートアップとは社会的な課題を解決するために新規の事業を起こし、短期間で急激な成長をし、大企業へ事業を売却することを言います。まさに、市長がおっしゃるように創業だけではなくてそういった本来のスタートアップ事業が本市より生まれるきっかけとなるように、他市の先行事例から学びながら本事業をよりよいものへとしていただきたいと思います。  条例に関しましても、市長の事業者としての経験からも本市において必要なものであるとの認識でいらっしゃることが分かりました。条例をつくる段階から関係各団体の皆様の御意見等をお伺いすることでよりよい条例となること、また条例をつくって満足するのではなく、条例制定後も一緒にまちづくりをしていけるよいきっかけとなる点においても、私も同じ思いでおります。ぜひ稲沢市らしい条例の制定に向けて研究を進めていただきたいと思います。  それでは、次の項目のキャリア教育についてに移りたいと思います。  まずは、キャリア教育とはどういったものかお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  キャリア教育は、平成11年に中央教育審議会において、学校教育と職業生活の接続不足を改善するために、小学校段階から発達の段階に応じてキャリア教育を実施する必要があると提言 され始まっております。  キャリア教育が始まった背景として、雇用形態の多様化やグローバル化など社会構造が大きな転換期にあったことや、子供たちの学習意欲の低下、社会に適応できない若者の増加などの状況があったことが上げられております。各学校で行っているキャリア教育には、自己の将来に見通しを持ちながら、人間関係・社会形成の能力、自己理解・自己管理の能力、課題に対応する能力、キャリアプランニング能力といった基盤となる資質、能力を育てることによって児童・生徒のキャリア発達を促すことを目標とする教育でございます。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  キャリア教育と聞きますと、職業体験や職業訓練などをすぐイメージしがちでございますが、社会に出るまでに一人の人間として必要な能力を育てていく教育であるということが分かりました。  小学校、中学校の各段階でのキャリア教育のポイントはどのようなものがありますか。また、特別支援学級での実施状況についても併せてお尋ねします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、小学校での6年間は自立に向けてその基盤を形成する時期であり、家庭や地域、学校の中で自分の役割を果たそうとする意欲や態度を育てることを目標としております。中学校進級後は、社会における自らの役割や将来の生き方、働き方などについて考え、様々な体験を通じて理解を深め、自ら進路を選択、決定していくことが重要だと考えております。  特別支援学級の児童・生徒も同じように取り組んでいきますが、一人一人の特性や発達の状態、状況に応じて、取り組みやすいよう配慮しながら進めております。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  小学校では発達段階に合わせて自己を形成し、中学校では将来について考えたり、進路を自分で選択できる力を育てるなど段階に応じて行われているということでした。同時に、家庭でのキャリア教育も大切であると思いますが、学校と家庭との連携はどのように行ってみえますでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、キャリア教育を効果的に進めるためには、家庭や保護者との共通理解を図りながら進めていくことが重要であると考えております。例えば、小学校の授業参観で将来の夢を発表したり、保護者に対して日頃の感謝の気持ちを伝えたりする機会を持っている学校もあります。  このように、家庭で保護者が子供の成長や考え方について受け止め、励ましたり進む道を示したりしていただくことでさらに成長が期待できると考えております。また、地域社会とキャリア教育の目標やビジョンを共有することで学びの場や地域人材を活用するなど、連携協力し て子供たちを育てていくことができると考えております。そのためのツールとして2020年から導入されたキャリアパスポートを有効に活用していきたいと考えております。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  保護者も学校で子供たちが今何に取り組んで、どんなことができるようになってきたかといった成長を分かる取組が必要だと思いますが、御答弁にもありました2020年度から導入されましたキャリアパスポートについてお尋ねします。  キャリアパスポートとはどういったものか、お答えください。また、地域性を踏まえて柔軟に作成することが求められていると思いますが、本市ではどのように運用してみえるかについても併せてお尋ねします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  キャリア発達を促すためには、外部からの組織的、体系的なきっかけが不可欠だと言われております。キャリアパスポートは自らの学びや成長の記録、自分の将来の生き方について考えたことを蓄積し、小学校、中学校、高等学校と引き継いでいくことができるように作成しております。  教育委員会では、小学校6年間、中学校3年間でどの学校も同じような歩調で取り組めるようキャリアパスポート例示資料を作成しております。また、学年ごとに学習用の課題プリント例を示し、各学校で活用できるようにしております。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  キャリアパスポートは、小・中、高と引き継いでいくことができるように作成されているとのことですが、小学校から高校までの縦の連携やまた家庭との連携はどのように取ってみえますか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、キャリアパスポートを小学校入学時に作成して、児童・生徒の活動の記録を蓄積し、家庭や保護者にもその内容を確認することができるようにしております。中学校や高等学校への進学時には、児童・生徒自身がキャリアパスポートを持って進学していきます。高等学校との連携が今後の課題であると捉えております。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  私も調査に伺って見せていただいた小学校でも、文科省が出しているキャリアパスポートのひな形から少し変更して活用してみえました。家庭でも定期的に確認をすることで、今どんな力をつけようと子供たちが頑張っているかを理解してもらえるツールになると思います。  答弁にもありましたが、中学校から高校へ進学するときは学校設置者が市から離れますので、高校でも活用できるように生徒への引継ぎと高校との連携をしっかりと行っていただきたいと
    思います。  それでは、これまでのキャリア教育での成果や今後の課題をお尋ねします。また、キャリア教育において学校だけではなく、家庭、地域、社会、企業、経済団体、職能団体、NPO等と連携することが求められていますが、どのように連携しているかについても併せてお尋ねいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  小学校でもキャリア教育の充実が進み、小・中学校の9年間を系統的に指導できるようになってきております。各学校では、キャリア教育の視点で各教科や特別の教科道徳、総合的な学習の時間、特別活動などの学校教育全体の様々な機会・場面において工夫した取組がなされるようになってきております。  一例といたしまして、今年度は新型コロナウイルスの蔓延により職場体験学習を実施できませんでしたが、その代替となる活動として、治郎丸中学校では食品スーパー生鮮館やまひこの方から職業講話をしていただきました。これをきっかけとして、商品開発に関わる体験をし、生徒が考案したスイーツが実際にスーパーで販売され、子供たちの学びにつながった例もございました。  教育委員会では今後の課題といたしまして、9年間の系統的な指導や体験的な活動をより充実させるため、家庭や地域とより緊密に連携していくことが課題だと捉えております。家庭や地域の支援を活用することができれば、働くことの現実を学ぶ場や、子供たちの資質、能力を効果的に育成できる機会を用意することができると考えております。以上でございます。 ◆2番(平野賀洋子君)  キャリア教育を特別なものとして扱うというよりは、いろいろな場面において児童・生徒の発達や成長を促すように先生方は工夫をしながら仕掛けをされていることと思います。  御答弁に、生徒が企画した商品がスーパーの店頭に並んだというお話がありました。自分のアイデアを大人が真剣に聞いてくれ、実現する、こういった体験は一生物だと思います。コロナ禍で難しい面もありますが、今後も工夫しながら行っていただきたいと思います。  地域の大人と関わることは、児童・生徒にとってよいキャリア教育となると思いますが、例えば平和中学校では、地域と関わる場面が多いと聞いております。職場体験学習に関しては、どの学校も受入先を探すのに苦労されていると聞いていますが、平和町商工会が学校と事業者の間に入り、体験場所を確保できるようにバックアップしているそうです。また、平和支所地区まちづくり推進協議会では、年に一度、平和中学校の生徒と平和町のこれからを語る会を開き、まちづくりに直接関わる大人と生徒が意見交換を行っていて、生徒たちのやりたいことを推進協議会の部局でサポートしていく活動を行っています。  昨年ですと、フードロスやごみ削減クリーン活動、交通安全などについて、3つの提案がま とまりました。また、平和地区の体育大会では中学生がボランティアとして参画もしています。  令和3年度から始まりました学校運営協議会制度により、これまで以上に地域と学校が連携を取って協働していくような仕組みに変わりました。地域の人が一緒に子供たちを育てるための協議会ですので、ぜひ各校の協議会に職業訓練先やボランティア先の開拓などに協力してもらうなど、キャリア教育のさらなる充実につなげていただきたいと思います。  先ほど、平和町商工会の例を出しましたが、他の市町では商工会議所がキャリア教育に乗り出している例が多くございます。例えば、本市とさほど変わらない規模の宮崎県延岡市の例ですと、商工会議所が延岡市キャリア教育支援センターを平成29年に開設し、産業界と地域社会の全ての大人が子供たちに関わって、働く喜びと苦労を市内の小・中、高生に語り伝える運動に取り組んでみえます。この授業をよのなか教室、この社会人の講師をよのなか先生と呼んでいます。よのなか先生には、幅広い分野から既に200名以上が登録されていまして、よのなか教室には、コロナ禍にありながらも、令和2年度には約70回実施、延べ8,700人の小・中、高生が参加したそうです。ちなみに、市の職員もよのなか先生として派遣されているそうです。こういった先進事例はたくさんあり、最初の項目でありました中小企業の人手不足の話にもつながりますが、子供たちが地元企業の方々と触れ合う機会を持つことで将来的に地元での就職にもつながるのではないかと思います。  日本商工会議所が本年2月、先月発行しました「商工会議所のキャリア教育~地元を知り、愛する心を育てる教育~」という冊子において、先行事例とともに行政への要望が掲載されております。抜粋ですが、製造業や建設業などでの職場体験の受入れは安全上の問題から少ない傾向にあるため、このような業種への職場体験受入れのための施設整備や備品購入などに財政的な支援が必要である。また、キャリア教育を行うには学校や教育委員会との連携が必要だが、ネットワークがなく距離が縮められない。教育界が商工会議所の存在を知り、協力関係を構築できるような後押しがほしいとあります。  このように行政ができることはたくさんあると思います。コロナの影響で、地元企業に就職を希望する学生の割合が例年と比較して増加しているとも言われています。キャリア教育を学校だけに任せずに商工会議所などと連携して、将来の稲沢市を担う子供たちのキャリア教育を市全体でサポートしていただくことを要望させていただきまして、今回の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前11時18分 休憩                                   午前11時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  加藤孝秋君。 ◆9番(加藤孝秋君) (登壇)  皆さん、こんにちは。  ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、発言通告に従い一般質問を行わせていただきます。  2月24日、平和の祭典であるオリンピック・パラリンピックの期間中にもかかわらず、ロシアがウクライナへ軍事侵攻いたしました。稲沢市議会も先ほど、ロシアのウクライナ侵攻に抗議する決議を全会一致で可決いたしました。  欧米各国は、ロシアに対し経済制裁を行いました。その影響で世界経済及び金融市場の先行きに不安が拡大し、原油や金、小麦など様々な商品が大幅に値上がりし、そのほか輸入品も入荷不足や価格高騰が続き、国民生活は大変な状況になっていきます。早い終結を願うのみです。  一方、国内ではオミクロン変異株の出現により年初より新規感染者数が急増し、市内では1日に100人を超える新規感染者が報告されています。3月に入りようやく減少傾向が見られますが、減少速度は鈍化し、致死率は過去最高に迫っています。これについても、早い終息のため、ワクチン接種など着実な対応をお願いします。  そんな中でホットなニュースは、藤井聡太竜王が昨日、B級1組の順位戦で佐々木七段に勝利しA級1組に昇級、来期名人戦への挑戦権を争う権利を得たことです。8冠目指して頑張ってもらいたいものです。  今回の一般質問は、制度開始から9か月に入ったおくやみコーナーの取組の現状についてと、人口減少に伴い増加し続ける空き家問題について質問いたしますので、よろしくお願いいたします。                (降  壇)  それでは、質問を開始させていただきます。  死亡後の様々な手続をワンストップで受け付けてくれるおくやみコーナー、御遺族支援コーナーを設置する地方自治体が、ここ一、二年で急増しました。家族の死という人生で最も悲しい状況にある遺族の負担を少しでも減らすための導入です。  稲沢市でも昨年7月より始まりましたおくやみコーナーの利用件数及び利用率はどの程度になっていますか、説明をお願いします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  おくやみコーナーの利用件数は、7月が23件、8月が31件、9月が21件、10月が23件、11月が38件、12月が20件、1月が36件、2月が33件で合計は225件です。この間の死亡者数は1,072 人でしたので、利用率は21.0%になります。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  おくやみコーナーは、家族を亡くされた遺族にとってワンストップ窓口で様々な手続のサポートをしてもらえ負担軽減を図れるコーナーであり、ホームページやおくやみハンドブックに掲載するなどして周知されていると思います。  先ほどの答弁で利用率は2割程度であり、今後より多くの方に利用していただくために、御遺族にお渡ししているおくやみハンドブックの目立つ場所におくやみコーナーの案内や申込方法を載せてはどうですか、答弁願います。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  現在は、おくやみハンドブックの最終ページにおくやみコーナーの利用方法などの案内を掲載しておりますが、多くの御遺族におくやみコーナーを知っていただき御利用いただけるよう、掲載するページの変更などの改善をしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  人口12万人程度の別府市は、年間約1,500人がコーナーを利用しほぼ100%の利用で、手続時間も3割程度短縮できたとのことです。稲沢市でおくやみコーナーを予約される方は、亡くなられてから平均で何日後ぐらいに申し込み、利用されていますか。また、申込日の最短日数も併せてお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  令和4年2月までの実績では、死亡日から申込日までの平均日数は6.0日、利用日までの平均日数は13.4日となっております。また、申込日の最短は死亡日当日に申し込まれた方が2件ありました。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  民間企業の慶弔休暇は、最長で5日程度と聞いております。現在は利用日の4開庁日前までに予約する必要がありますが、おくやみコーナーを多くの方に利用していただくために利用日の4日前という日数を短縮できないかお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  4開庁日前までに御予約いただいておりますのは、亡くなられた方と来庁される方の情報の各課への周知、関係課での必要な手続の確認、課ごとに必要な時間を考慮した利用日の手続順の調整などを行い、スムーズに手続が終えられるようにするため必要な日数となりますので、現時点では日数の短縮は困難であると考えております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  おくやみコーナーを利用された方の平均の利用時間、30分以内に終えられた方の件数、90分以上必要であった方の件数と各課の取組件数をお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  利用時間の平均は1件当たり約52分で、30分以内で終えられた方が35件、90分以上必要であった方が11件ありました。  次に、各課の取扱件数ですが、多い順に国保年金課が207件、高齢介護課が206件、課税課が150件、収納課が145件、福祉課が65件、農業委員会事務局が46件、地域協働課が28件、建築課が1件となっております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  市民福祉部の件数が最も多く、多岐にわたると思いますが、おくやみコーナーの予約の際に市民課ではどのような対応をしていますか、説明をお願いします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  予約の際には、利用日時の調整、亡くなられた方の氏名・住所・生年月日・死亡日、来庁者の氏名・住所・亡くなられた方との続き柄・連絡先を確認させていただいております。また、おくやみハンドブックにて手続に必要な書類などを確認し、利用日に御持参いただくよう御説明しております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  必要書類などは市民がハンドブックで確認するのではなく、担当課が判断しお知らせするほうがミスも少なくなるので、検討をお願いします。  それでは、おくやみコーナーの利用件数が多い福祉課、高齢介護課、国保年金課、課税課、収納課、農業委員会事務局では具体的にどのような手続があるかお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  福祉課の主な手続といたしましては、認知症老人手当などの高齢者に関する手当の資格喪失、障害者手帳の返却や障害者手当の資格喪失に関する手続などを受け付けています。また、保健所や県税事務所など、市役所以外で手続が必要となる場合について説明をさせていただいております。  次に高齢介護課の手続としましては、主に介護保険被保険者証の返却と、介護保険高額介護サービス費の対象者であった場合には、振込先口座の変更届を受け付けています。また、介護保険料の額の変更などが生じますので、通知を送付させていただくための送付先の確認や還付の説明をさせていただいております。  次に国保年金課の手続としましては、国民健康保険では、被保険者証などの返却や保険税の精算、葬祭費の支給申請など。後期高齢者医療では、被保険者証などの返却や葬祭費の支給申請などの手続を受け付けています。  また国民年金では、死亡一時金、遺族基礎年金、寡婦年金の請求や障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金の未支給年金の請求を受け付けています。以上でございます。 ◎総務部長(平野裕人君)  課税課での手続につきましては、亡くなられた方の市県民税を納付することが困難な場合は市県民税減免の申請手続を、原動機付自転車及び小型特殊自動車を所有されていた場合は名義変更等の手続を、固定資産税の納税義務者であった場合は、相続人の代表者の届出手続について説明をいたしております。  次に収納課では、口座登録があった方について、廃止届の提出依頼並びに相続人の方などへ新規の口座振替の登録を御案内いたしております。あわせて、未納の税・料金があった場合などには未納明細書を手渡しの上、速やかな納付のお願いをさせていただいております。以上です。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  農業委員会事務局の手続につきましては、亡くなられた方が農地を所有していた場合、相続登記完了後速やかに農地法第3条の3の規定に基づく農地についての権利取得の届出をしていただくよう御説明させていただいております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  今、各部長にたくさん説明をしていただきましたが、これだけを御遺族の方が判断するのはなかなか難しいと思いますので、さらなる検討をお願いしたいと思います。  御遺族の中には、おくやみコーナーの申込みをせず、直接各課で手続をされる方も見えると思います。その場合、各課の担当業務以外の手続について御遺族にどのように案内をしているのかお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  おくやみコーナーの申込みをせず直接各課の窓口に来庁された場合は、おくやみハンドブックなどを活用し市役所内外で必要だと思われる手続を案内して、手続の漏れや必要書類の不備がないよう努めております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  以前、別の質問でお尋ねした固定資産税や不明土地を減らす取組や遺産分割協議、厚生年金、遺族年金、未支給年金など、他の機関への説明も丁寧にお願いをしたいと思います。  おくやみコーナーの開設により、亡くなられた方の手続はワンストップでできるようになりましたが、現在の転出・転入の届出をされた場合の各課での手続の流れと、転出や転入をされる方も多くの手続が必要となるケースがあると思いますので、転出・転入のワンストップ窓口を開設できないかお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  現在、転出・転入の届出をされた場合は、転出などの際に必要な手続を記載したチラシをお渡しし、市民課での届け書の処理などをお待ちいただいている間、または処理などの終了後に 関係課で手続を行っていただいております。また、転出される方で未納の税や料金がある場合は、担当各課にて納付相談を行っております。  新たに転出・転入のワンストップ窓口を開設するためには、導入する方法にもよりますが、組織や職員体制の変更、システム改修、幅広い内容に対応できる職員の育成などの課題があります。さらに、専用窓口を複数設置することになると思いますので、庁舎の構造上の問題もあり、現状では開設は難しいと考えております。  現在、国において行政のデジタル化を推進する観点からマイナンバーカード所持者の転出・転入手続のワンストップ化が推進されており、予定ではありますが、令和4年度末にはマイナンバーカードをお持ちの方はオンラインでの転出届、転入予約ができ、転出届のために市町村へ出向く必要はなくなり、転出の際の手続に要する負担は軽減される予定でございます。  さらに、情報システムの標準化以降には手続などデジタル化が加速することになると思われますので、引き続き国の動向にも注視し、窓口での住民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  転出・転入については、市のホームページに説明がありますが、税の滞納になることが考えられます。さらなる検討をお願いします。  おくやみ窓口について、別府市では遺族が来庁する前に住民基本台帳から全ての死亡データを日々抽出し、死亡者ごとに必要となる手続を担当課と共有し、手続の要・不要を入力してもらい、エクセルの入力シートを作成しているとのことです。連絡なく来庁しても対応が可能です。  おくやみコーナーは開設してから8か月が経過しましたが、今後サービスを拡充するためと利便性のために新たな取組を行いますか、説明をお願いします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  おくやみコーナーでは、御遺族が多くの申請書などを記入しなければならない場合もありますので、令和4年度の秋頃には申請書作成支援システムを導入いたします。このシステムは、タブレット端末を使用して申請者の運転免許証、マイナンバーカードなどの券面情報を読み取り、申請書へ自動転記するもので、申請者情報以外の内容は画面入力が可能となるものです。  また、2月1日からおくやみコーナーの利用者の評価を知り、課題を見つけるためにアンケートを実施しており、その結果や利用率の高い市町村の事務の流れなどを参考に、利用者の皆様により一層御満足いただけるようなおくやみコーナーにしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  人生の中で最も悲しい状況にある遺族の負担を減らすこと、コロナで葬儀もできずに遺骨だ け帰ってきた方も見えると思います。利用率については僅か2割強で、優・良・可で判定すると不可に該当することになります。  私は3月7日、市民の方のおくやみコーナーに同席をしました。18年前に亡くなった御主人の相続登記未了がありましたが、詳細な説明は少なかったように思います。また、代表相続人の在り方についても検討の余地があります。ほかに、返金の可能性があるとのことで同じような口座登録用紙を3枚記入していました。さらに、通知を送付するための送付先も多数記入していました。省略できる用紙については極力減らし、おくやみコーナーのさらなる業務改善と市民サービスの充実、利用率の拡大をお願いします。  転出・転入では、まず住民の負担軽減のための手続一覧や支援ツールを作成し、市のホームページに掲載し、利用状況や相談状況を見て窓口の設置等検討をお願いします。
     転出・転入には、税の徴収等も絡んでくると思います。特に、国保税は来年度から9分割となり、1回当たりの納付金額が高額になります。個人的には12分割、仮算定で徴収し、翌年から3か月で調整をすれば、滞納額も減る可能性はあると考えます。  昨年12月末、外国人が多数退職する例があることを数社から聞きました。税はほぼ滞納になると思います。他の税も企業に依頼して特別徴収することが可能かどうかは分かりませんが、市税の滞納状況を見ると何らかの対策が必要になると思います。  将来的には全ての窓口対応でワンストップサービスが実現でき、市民サービスの充実と職員一人一人が様々な課題を解決しようとできることをやってみる、新しい取組を試してみるという意識を全職員が持ち、業務改善を進める努力をお願いします。 ○議長(服部猛君)  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前11時51分 休憩                                   午後1時00分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  加藤孝秋君。 ◆9番(加藤孝秋君)  それでは、午前中に引き続きまして質問させていただきます。  2番目は、人口減少と空き家についてということで質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。  厚生労働省が発表した2021年の人口動態統計では、死亡数から出生数を引いた人口自然減は60万9,392人で、初めて60万人を超えました。出生数は84万2,897人で、6年連続で過去最少でした。また、国内では2007年度以降15年連続で人口の自然減が続き、人口減少が加速し、出生 数に影響する婚姻件数も4.3%減の51万4,242組と戦後最少になっているとのことです。死亡数は、高齢化やコロナウイルス感染の死亡が拡大し増加傾向が見られますが、令和4年1月1日現在の人口及び過去5年ごとの推移を教えてください。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  令和4年1月1日現在における本市の人口は、13万5,271人となっております。過去5年ごとの人口は、平成29年1月1日現在では13万7,904人、平成24年1月1日現在では13万8,571人、平成19年1月1日現在では13万8,071人となっており、平成19年と令和4年の人口を比較いたしますと、2,800人の減少となります。  この間の人口の増減の特色といたしましては、下津地区の大規模な区画整理事業などの影響により、平成19年から平成24年までの間については500人増加しましたが、それ以降は減少傾向が続き、平成29年から令和4年までの間については2,633人の減少となっております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  このように人口減少が続いている中で、平成30年3月議会で空き家の現状等について質問をいたしました。その後の取組状況について、まず空き家の現状調査の方法等について説明をお願いします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  空き家の調査につきましては、平成27年度より経済環境部の環境保全課と建設部の建築課で連携して行っております。  調査方法といたしましては、毎年区長から空き家と思われる場所の御報告をいただき、その報告を基に環境保全課が現地を確認し、1次調査を実施しております。  調査に当たっては、建築物、雑草・樹木の繁茂及び管理などに分類し、保安上または衛生上の問題の有無を目視により判断しております。  なお、調査した時点において既に取壊し済みであったり使用されていることが確認できた場合、こういった場合は空き家に該当しないということで調査終了となります。  次に、建築物のうち破損などが見られ、飛散や倒壊などの危険性があると判断したものについては、2次調査として建築課が現地を確認し、建物の傾きや屋根、外壁等の破損や変形の状態などから建築物の危険度を判定しております。調査の結果、倒壊や飛散などの危険度が高い空き家につきましては、その所有者の方などに対して現況の写真を提供するとともに、空き家の適正管理の重要性、必要性について御理解していただくために、空き家の適正管理や活用などに関するパンフレットを併せて情報提供し、対応をお願いしているところでございます。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  前回の質問で発生抑制、適正管理、利活用の3項目から「よく・かん・り」するとの答弁がありました。  そこで、平成30年以降の空き家の軒数及び対応の内容について説明をお願いします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  平成30年以降の空き家の軒数につきましては、平成30年度がまず474軒でございます。内訳は、平成29年度末に空き家と判断した軒数472軒と平成30年度新規情報提供軒数41軒を合わせた513軒を調査した結果、空き家に該当しないと判断した軒数は39軒でしたので、合計474軒であります。空き家に該当しないと判断しました39軒の対応の内容は、更地20軒、居住19軒でございます。  次に令和元年度は536軒で、内訳は、平成30年度末に空き家と判断した474軒と令和元年度新規情報提供軒数171軒を合わせた645軒を調査した結果、空き家に該当しないと判断した軒数は109軒でしたので、合計536軒でございます。109軒の対応の内容は、更地41軒、居住57軒、売却7軒、対象外の賃貸住宅4軒でございます。  次に令和2年度は586軒で、内訳は、令和元年度末に空き家と判断した536軒と令和2年度新規情報提供軒数143軒を合わせた679件を調査した結果、空き家に該当しないと判断した軒数は93軒でしたので、合計586軒となります。93軒の対応の内容は、更地35軒、居住41軒、売却17軒でございます。  最後、令和3年度につきましては、現在令和2年度末に空き家と判断した586軒と令和3年度新規情報提供軒数108軒を合わせた694軒の現地調査が完了しましたので、その結果を取りまとめているところでございます。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  答弁していただきましたように、空き家については年々増加傾向が見られます。  平成30年3月に稲沢市空家等対策計画を策定以降、市としてどのような取組を行ってきたのか、説明をお願いします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  空家等対策計画策定以降、主に3つの取組を行ってきております。  1つ目は、倒壊などのおそれのある老朽空き家の除却促進を目的として、平成30年5月に稲沢市空き家除却事業補助金交付要綱を定めました。この制度は、50万円を限度に除却工事費の3分の2を補助するものであり、これまでに7件の申請に対し333万2,000円の補助金を交付しております。  2つ目は、平成31年2月に公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会をはじめとした各種専門家6団体と協定書を締結し、相互に連携・協力し、空き家などの発生抑制や適正管理、利活用に関する総合的な空き家等対策を推進しております。  3つ目は、令和2年11月に公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会のノウハウを活用し、売買や賃貸を希望される方々へ空き家情報を紹介する場として稲沢市空き家バンクを開設いたしたところでございます。本年2月末時点で、売買に関するものとして戸建て8件、マンション1件、土地51件、賃貸に関するものとして戸建て1件、マンション1件の登録があり、成約状況といたしましては、これまでに戸建ての売買で1件につきましては確認をしております。  登録件数が年々増加している中で、今後はいかに成約件数を増やしていくかが課題であると認識しておりますが、まずは空き家情報の紹介の場として当バンクを広く御活用いただけるよう周知に努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  調整区域の土地というのはなかなか売れないと思っていますが、売買に関するものとして登録は多数ありますが、成約は難しいというふうに考えております。空き家となった建築物を利活用した事例があれば教えてください。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  利活用の事例といたしましては、空き家を購入し、リフォームや建て替えを行い、居住される例が一般的でございますが、最近では空き家を社会福祉施設として利用されるケースもございます。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  空き家の利活用は人口減少の歯止めに有効な方策の一つであると考えます。これまで市の取組は、管理不全の危険な空き家に対する取組を主にされているように思いますが、今後は適正に管理された空き家に対しても利活用を進める必要があると考えますが、市の考えをお願いします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  老朽化した空き家などは周辺への悪影響や危険性が高くなるということから、これまでは除却による新たな土地利用が図られるように取り組んでまいりました。議員のおっしゃるとおり、空き家の利活用は人口減少対策として有効であると考えます。今後につきましては、これまでの取組を継続しながら空き家の所有者に対する今後の利用意向調査などを行い、現状把握に努めることが肝要と考えております。  また、今後求められる利活用策につきましては、利用目的に応じて様々な可能性があり、中部圏に目を向けましても古民家や伝統的建造物を利活用している事例も見受けられます。本市において同様の取組ができるかどうかについては未知数ではございますが、先進事例を参考に、本市の魅力と特色が打ち出せる活用策を探求してまいりたいと考えております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  答弁いただきましたように、人口減少とともに空き家は年々増加傾向にあります。以前、調 整区域の空き家の件で相談があり、尋ねたところ、市街化調整区域の空き家を用途変更して使用することはできないとの返答がありました。規制緩和で対応できないか、また検討をお願いしたいと思っております。  利活用については、所有者調査や意向調査に時間がかかることもありますが、今後は地方分権一括法で住基ネットを使って検索できるようになるとのことです。人口増加につきましては、千葉県流山市、愛知県長久手市などの人口増加の顕著な市の取組を参考に、空き家の減少を積極的に進めていただくようにお願いをして、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後1時13分 休憩                                   午後1時20分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  杉山太希君。 ◆1番(杉山太希君) (登壇)  皆さん、こんにちは。  議長のお許しをいただきましたので、一般質問を始めさせていただきます。  この場でロシアに45分抗議をしたいところですが、ここは稲沢市。稲沢市の議場であるので、質問席から稲沢市について質問させていただきます。                (降  壇)  新型コロナウイルス対策について聞いていきます。  令和2年度、3年度の一般会計における新型コロナウイルス感染症対策に関わる市独自の事業に要した費用はどれだけかかったんでしょうか。また、そのうち一般財源はどれだけかかったのか教えてください。 ◎総務部長(平野裕人君)  一般会計における新型コロナウイルス感染症対策に係る市独自の事業につきましては、令和2年度は高齢者支援商品券事業や小・中学校及び保育園・幼稚園等給食費無償化事業、プレミアム付商品券事業、小規模事業者活性化補助金などがございまして、決算額は4億8,000万円余。そのうち一般財源は2億5,000万円余となったものでございます。  令和3年度につきましては、国が行う給付事業の対象外となった子育て世帯に対する子育て世帯等臨時特別支援事業、マイナンバーカード普及促進商品券事業、高齢者及び障害者支援商品券事業、キャッシュレス決済ポイント還元事業などがございまして、合計7億7,000万円余 を予算計上し、そのうち一般財源は6,000万円余となったものでございます。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  水道料金の値下げも入れれば、市としては結構な費用を使ったのかと感じております。  では、新型コロナウイルス感染症拡大による歳入への影響はどの程度あったのか教えてください。 ◎総務部長(平野裕人君)  新型コロナウイルス感染症の拡大が歳入へ与える影響につきましては、国からの緊急経済対策などにより地方創生臨時交付金をはじめ多額の国庫補助金を受けております。令和2年度一般会計決算では、全額国費で負担となった特別定額給付金136億9,700万円をはじめ約157億円の財源を国・県から受け入れており、新型コロナウイルス感染症対策に係る事業費約160億円のうち98%の特定財源が確保されたことにより、一般財源への影響は大きくならなかったものと理解をしております。  加えまして、事業者などに対する継続した国の支援策などにより、市税収入はコロナ禍以前とまでは至っていないものの予算ベースで回復しつつあり、財政的な影響は抑えられているものと思われます。  しかし、コロナ禍の影響による先行きの不透明感は強く、引き続き経済状況を注視していく必要があると考えております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  新型コロナウイルス感染症の影響などにより先行きが不透明な経済状況が続くと思いますが、今後の予算の在り方についてどのように考えているか教えてください。 ◎総務部長(平野裕人君)  今後の経済状況につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響に加えて半導体の不足、原油・原材料高やウクライナ情勢の悪化により先行きの不確実性は高い状況にございます。当面はこうした厳しい状況が続く見通しではございますが、稲沢市ステージアッププラン(第6次稲沢市総合計画)の着実な推進に向けて政策効果が高い事業への転換を図るなど、これまで以上に事業の成果を見極め、優先度、必要性を判断するとともに健全財政を安定的に維持するため、市税をはじめとした自主財源の確保に加え、財政的に有利な市債の活用などによる財源の確保にも努めていくことが肝要であると考えております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  ありがとうございます。  話を聞く限りでは、財務状況はある程度、今現在は安定しているのかなと感じております。国からの経済救済により成り立っているとも感じております。  国の経済救済も、言い換えれば国が肩代わりをして借金をしているだけにすぎないと思って おります。今後の人口減少やコロナ後のITコストの増加と少子高齢化による社会保障費の増、さらには、これまで公共施設整備に充ててきた起債の返済が長期的に高止まりする中で、その公共施設の老朽化により維持管理費や施設更新経費が必要になり三重苦、四重苦の状況が続いていくと思いますので、楽観的には考えずよろしくお願いいたします。  稲沢市への新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金の交付状況はどうでしたか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  これまでに国から令和2年度、令和3年度の2か年で総額20億4,490万9,000円の交付限度額が示されており、うち令和2年度事業に11億5,516万7,000円を活用し、令和3年度事業に7億2,510万9,000円、令和4年度事業に1億6,463万3,000円を活用する見込みといたしております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  何の事業に活用したのか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  令和2年度におきましては全部で7つの事業に充当いたしており、新型コロナウイルス対策高齢者支援商品券事業、新型コロナウイルス感染症対策協力金交付事業、小規模事業者活性化補助金事業、これはいなざわ事業者げんき補助金でございます。それから新型コロナウイルス対策商品券事業、小・中学校給食費無償化事業、GIGAスクール本庁ネットワーク変更業務、GIGAスクール1人1台タブレット端末整備に活用いたしております。  令和3年度におきましては、マイナンバーカード普及促進商品券事業、新型コロナウイルス対策障害者支援商品券事業、新型コロナウイルス対策高齢者支援商品券事業、公立保育園空気清浄機設置事業、子育て世帯等臨時特別支援事業、これは市単独で行ったものでございます。それから小規模事業者活性化補助金、これはいなざわ事業者げんき補助金でございます。それからキャッシュレス決済ポイント還元事業、あいスタ認証取得促進支援事業、新型コロナウイルス対策農業者応援金交付事業、小学校屋内運動場便所洋式化事業、小・中学校オンライン授業環境整備事業等に充当する予定といたしております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)
     この臨時交付金を充当した事業の選定理由を教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  臨時交付金を充当した事業につきましては、国への交付金の実績報告あるいは今後の国の会計検査の対応ということなどを鑑み事務負担の軽減を図るということから、新型コロナウイルス感染症対策事業のうちで比較的事業費が小さいものについては臨時交付金を充てずに、なるべく事業費の大きなものの中から充当事業数を絞るといった判断をいたしております。また、対外的に市の取組の独自性をアピールできるかどうかも考慮して判断したものでございます。 以上です。 ◆1番(杉山太希君)  財政の方々もこのコロナ禍で相当事務負担が増えているという意見もあり、大変だったと感じておりますが、市は独自性をアピールできたのか、少し疑問には感じております。  臨時交付金を充当した事業の効果はどのようなものであったか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  令和2年度におきましては、交付決定を受けた臨時交付金のうち約70%をGIGAスクール、1人1台タブレット端末整備に充当させていただきました。新型コロナウイルス感染症の感染状況に鑑み、緊急的に全児童・生徒にタブレット端末を整備する必要がございました。通常の文部科学省の公立学校情報機器整備費補助金だけですと、本市におきましても多額の一般財源が必要となるところ、今回の臨時交付金があったことにより整備を一気呵成に進めることができたことは大変有用であったものと考えております。また、小規模事業者活性化補助金事業、いなざわ事業者げんき補助金におきましては9割以上の執行率、新型コロナウイルス対策商品券事業におきましては9割以上の使用実績となっており、小規模事業者の支援あるいは地域経済の活性化などに効果があったものと考えております。  令和3年度におきましては、新型コロナウイルスの接種率向上が至上命題でございましたが、新型コロナウイルス対策障害者支援商品券事業、あるいは、同じく高齢者支援商品券事業においてワクチン接種会場までの移動が困難な障害者、高齢者の方々にこの商品券をタクシー代としてお使いいただくことも事業目的の一つでございました。消費喚起に加え、そうした方々のワクチン接種会場への交通利便性を高めるとともに交通費の負担軽減を図ることができ、本市のワクチン接種率の向上に寄与したものと考えております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  ありがとうございます。  今回のコロナ対応に関して、地方自治体の中には財政調整基金の取崩しなど損耗が激しい自治体も見られます。稲沢市はさほど取り崩してもおりませんが、次年度以降、今の世界情勢からもさらなる悪化が懸念されています。コロナ禍のような国難においては、短期的には国が責任を持って必要な対策費用を拠出してくれましたが、中長期的には現行の税制も含めて抜本的な改革について稲沢市も議論すべきだと考えております。  そして、コロナ禍という財政のツケ、そして今やらないといけないことを次の世代に先送りすることなく、自分たちの世代で決着をつけていただきたいと思います。もし30年後、私が議員をやっているのか分かりませんが、そのとき財政状況が悲惨であるならば、私は言います。30年前、要望はしたが、加藤市長をはじめ市の幹部の方々が残したと次の世代に伝えます。市としても今だからこそ削るべきは削るという当たり前のことは実行しながら、コロナがあった からこそ分かってきたこともあると思いますので、今後の対策もよろしくお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。  学校の運営についてお聞きします。  タブレットの活用計画とオンライン授業の実施に向けた進捗状況を教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、1人1台タブレットPCの整備に伴い初年度である今年度は学校の指導の負担も考慮して、まずは授業で積極的に活用することを目標としてスタートしております。来年度以降は、より効果的な活用や家庭での活用へと進められるよう計画しております。  オンライン授業につきましては、コロナ禍により早期に実施できるよう環境を整える必要が生じたため、9月下旬から10月上旬にかけて各家庭のインターネット環境調査を実施し、12月議会で関連予算をお認めいただき、来年度からオンライン授業を実施できるよう進めているところでございます。  各学校では、ICT支援員の協力の下、オンライン授業実現に向けて2学期から教員の研修会を実施するとともに、授業の中で児童・生徒がオンライン授業のための操作方法を体験するなどしております。また、タブレットPCの持ち帰りについては、11月中旬から12月上旬に小・中学校1校ずつを持ち帰りモデル校として試行し、その結果を受け1月下旬から2月にかけて各小・中学校においてもタブレットPCの持ち帰りの試行を実施するなど、オンライン授業の実現に向けて進めているところでございます。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  ありがとうございます。  私は、稲沢市のオンライン授業は遅れていると感じておりましたが、オンライン授業開始に当たる準備に力を入れていて、着実に来年度から問題なく始められると解釈いたします。  ガイドラインに沿って授業を進めていると思いますが、各学校の行事の実施に差はあるのか教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  学校の教育活動や行事は特色ある教育活動を進めるようにしておるため、もともと学校間で行事の内容に違いがあることは当然のことであると考えております。コロナ禍で教育活動を進めるに当たり、感染予防のため児童・生徒数や施設設備等の実情に応じて各学校が工夫して進めており、こうした点からも違いは生じていると把握しております。ただし、修学旅行や運動会、学校祭などは全ての学校で実施することができております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  私も周りから、学校によってコロナ対策が違うというのはよく聞いておりました。ガイドラインで締めつけるよりかは特色があってよいと思っております。これからも教育委員会から、 子供たちのこの大切な青春がよりよい方向に進むようお願いいたします。  アフターコロナを見据えて教育委員会の考えはありますか。また、ワクチン接種の有無によって教育活動を工夫していくことは考えているのか教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、コロナ禍で感染予防対策を講じつつ、学校教育ならではの学びを大事にしながら教育活動を進め、最大限子供たちの健やかな学びを保障することができるよう進めております。そうした中で、各学校はアフターコロナを意識しつつ感染対策を講じながら教育活動を進めているところでございます。  また、ワクチン接種の有無によって教育活動の内容を変更したり差別化したりすることはせず、どの児童・生徒も同様に教育活動を進めていきたいと考えております。そして、新型コロナウイルスによる感染や新型コロナワクチンの接種を受ける、または受けないことによって差別やいじめなどが起きることがないよう十分配慮するように周知しております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  学級閉鎖等が行われておりますが、学習内容は今後終えられるのか教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、学習内容は全て終えられる予定で授業を進めております。学級閉鎖等の期間が5日程度から3日程度だったこともあり、現時点では授業の進度に大きく影響するとは考えておりません。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  学級閉鎖等の期間の学習の保障についてはどのように進めているのか。また、陽性者や濃厚接触者になり登校できない状況になったとき、オンラインでの授業参加について対応は可能か教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、学習プリントを配付したり電話で健康観察する際に課題を伝えたりして、家庭での学習を進めております。今回の学級閉鎖等におきましては、家庭のWi-Fi環境などの条件がそろっている場合には、タブレットPCを家庭に持ち帰り健康観察で活用した学校も幾つかございます。また、オンライン授業を試行的に実施した学校もございます。教育委員会では、令和4年度以降はオンライン授業が実施できる環境が整いますので、状況に応じてタブレットPCの活用を進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  答弁にもありましたが、プリントを配付するだけになっていたりもすると思いますので、今後環境が整い次第、ハイブリッドでオンライン授業ができるよう要望しておきます。  環境が整った後どう使うかが重要になると思いますので、保護者の意見を聞きながら柔軟に対応のほうもよろしくお願いいたします。  新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、稲沢市内の児童・生徒の体力について変化があったかお聞きします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  児童・生徒の体力は全国的に低下しております。愛知県については、令和3年度の全国体力・運動能力・運動習慣等調査では、小学校5年生の男女、中学校2年生の男子が全国で最下位、中学校2年生の女子が全国で45位となっております。稲沢市の小・中学生につきましては、全国平均と県平均を上回った種目は小学校5年生の男女の50メートル走、中学校2年生女子の反復横跳び、ソフトボール投げの種目でございました。一方、他の種目については一部の種目で県平均を上回るものもありますが、県平均を下回る種目が多いため、体力全体の合計点については県平均をやや下回りました。  児童・生徒の全国的な体力の低下の背景には、令和元年度から指摘されております運動時間の減少や学習以外のスクリーンタイム、スマホの利用等でございますが、その増加に加え新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けてさらに拍車がかかったと考えられております。特に、新型コロナウイルス感染症の感染防止に伴い学校・家庭での活動が制限されたことで、体育の授業のみならず体力向上の取組自体が減少したと考えております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  ちょっと気になったんですが、愛知県については令和3年度の全国体力・運動能力・運動習慣等調査では小学校5年生の男女、中学校2年生の男子が全国で最下位、中学校2年生の女子が45位となっていますと答弁にあります。体力合計点については、稲沢市ですと県平均をやや下回りました。そうなると、稲沢市の子供たちの体力測定は相当低いことになります。このような現状を受けて、今後どのように体力の向上に取り組んでいくのか教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、この体力テストの結果を基に体力の現状と各学校の取組を把握し、各学校に対して児童・生徒の運動量を確保しながら体力や運動に関する意識を高め、日々の取組に生かすよう指導してまいります。  具体的には、市内の体力づくり優良校の取組やスポーツ実践講座の伝達についての資料を配付し、体力向上に向け周知してまいります。今後は、学校での取組とともに基本的な生活習慣はもちろんのこと、コロナ禍においても日常的に体を動かすよう、家庭と連携を図りながら体力向上に向け取り組んでいきたいと考えております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  学校だけでは解決できない問題でもあるので、家庭との連携を強力にして体力向上できるよ うお願いいたします。  同様に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって不登校児童・生徒数について変化があったのかお聞きします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  平成30年度以降、増加傾向が続いております。コロナ前の令和元年度とコロナ禍の令和2年度の不登校児童・生徒数を比較いたしますと、令和元年度が小・中合わせて239名、令和2年度が小・中合わせて243名と4名増加しており、今年度はさらに増加することが予想されております。コロナ禍の影響によって子供たちを取り巻く生活環境は大きく変化し、不安を抱え、ストレス症状が現われたり生活リズムが崩れたりしている子供たちも一部存在し、不登校につながっている現状もあると把握しております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  稲沢市の小学生の児童数で見ると全体で7,185人、中学生が3,535人に対して、中学生の不登校の多さにびっくりしております。データを見る限りですが、コロナ禍では中学生のほうが影響があると感じております。  各学校では、不登校の増加に歯止めをかけるためにどのような取組をしているのか教えてください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校におきましては、不安を抱える児童・生徒や連続して欠席が続く児童・生徒がいる場合は、教師が声をかけたり家庭連絡をしたりするなど本人や保護者に寄り添い、より詳しい本人の状況を把握するよう努めております。また、定期的にケース会議を持つなど心配のある児童・生徒一人一人について複数の教師が情報共有をしております。状況によってはスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーにも協力依頼し、心のケアに努めているところでございます。  教育委員会では、今後も新たな一人を出さないためにも魅力ある学校づくりを意識して、日頃から子供たちの変化を見逃すことなく定期的な教育相談等を徹底するなど、組織的に未然防止に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  ありがとうございます。  私も不登校に関していろいろ調べておりましたが、この時代、不登校の原因が多過ぎて教育行政関係者は相当苦労されているのかなと感じます。あと学校教育は、データをいろいろ見ていましたが、本当にちょっと難しいと感じております。例えば、都道府県ごとのいじめですと、児童・生徒1,000人当たりの認知件数では8.9倍の格差が生じています。いじめはどこにでも存在しますが、自治体によってそこまでのばらつきが出ることは考えにくいため、いじめの実態 を表していると考えるのは無理があると思います。いじめに関する事件が起きると、数字が跳ね上がるのも特徴です。大津市中2いじめ自殺事件が起こった後は、すごく顕著でした。同事件は、11年度に約7万件だったいじめ認知件数が、翌年12年度には19万8,000件と増加しました。これは事件が契機となって実際のいじめが2.8倍までに激増したと考えるよりも、事件が児童のアンケートの回答に影響を与えたと見るほうが理にかなっていると思います。つまり、単純に数字だけ追っていじめが増えた、減ったと考えるのは適切ではないとも思っております。  何が言いたいかといいますと、コロナ禍で黙食であったり行事の中止であったりとコミュニケーションを取る機会が減り、いじめがデータ上増えたとしても子供たちがストレス、問題をたくさん抱えているんだと思わず、慎重に現場の声を聞き、稲沢市に合った対策をよろしくお願いいたします。これ以上教師の方々の業務が増えるのも酷ですし、教師の方々が病気になっても困りますので、よろしくお願いいたします。  次の質問に移らせていただきます。  ワクチン接種についての質問になります。  5歳から11歳の小児用ワクチン接種についてお尋ねいたします。  発送は、いつ何をどのように送りましたか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  5歳から11歳の方につきましては、接種券付予診票、予防接種済証添付用の用紙、新型コロナウイルスワクチン接種の御案内、厚生労働省作成のリーフレット、製薬会社作成の小児用ワクチン説明書の5点を3月1日に郵送しております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  5歳から11歳の小児用のワクチン接種については努力義務ではありませんが、どう対応されていますか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  5歳から11歳のワクチン接種につきましては、御指摘のとおり努力義務ではございません。このため、同封した厚生労働省作成のリーフレット、小児用ワクチンの説明書などをよくお読みの上、保護者と本人とがよく相談するとともに、基礎疾患のある方はかかりつけ医とも相談をして接種の判断をしていただくようお知らせをしております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  接種は、大人のときのように集団接種をしたり平日に実施をしたりしますか、お尋ねいたします。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  5歳から11歳の方は集団接種を行わず、市内の小児科6か所で個別接種として実施します。実施の日程につきましては、平日を含め医療機関によっては土曜日にも実施されることとなっ ております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  多分ですけれども、今の状況ですと医者としても判断が分かれているように感じております。かかりつけ医によって判断の差が生じるんではないかと危惧しております。努力義務ではないので何とも言い難いですが、その辺りは6か所の個別接種ということなので、市のほうからもある程度答え方を一致させておいたほうがよいのではないかと感じます。  あと一点、それと全額公費のため病院は打ったほうがもうかるというのもありますので、そこら辺も考慮してお願いいたします。  今まで12歳以上の市民が接種していると思いますが、若い世代、10代、20代、30代の2回目の接種率はどのような状況でしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  2回目の接種状況としましては、3月7日現在、12歳から19歳までの方は62.9%、20歳から29歳までの方は77.8%、30歳から39歳までの方は80.3%の接種率となっております。以上でございます。 ◆1番(杉山太希君)  先ほどの答弁で令和3年度におきましては、財政のことなんですけど、新型コロナワクチンの接種率向上が至上命題でございましたとの答弁がありましたが、小児用のワクチン接種については今回は努力義務ではないため、データから、そして昨日の新聞の記事からの予約状況からいくと、50%から70%ぐらいになるのかなと感じております。  今SNS、ユーチューブでワクチン接種で検索してみますと、デマとまではいきませんが情報が錯綜していて、大人が見ても何が本当で何がうそかもよく分からない状況であります。今の時代は、子供たちもSNS、ユーチューブ、何でも情報が取れてしまう状況であります。基礎知識がない状態で情報を取るわけなので、うそをうそであると見抜けないのはとても恐ろしい状況だとも思っております。このワクチン接種からいじめ、不登校につながらないよう十分対策をよろしくお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。  パブリックコメントについて質問させていただきます。  市民の意見を聞く手法の一つとしてパブリックコメントが上げられるが、どのような経緯から導入されましたか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントにつきましては、平成21年度から実施をいたしております。その導入経緯といたしましては、地方分権が進む中で実効性のある市民参加を推進していく必要があり、市民と市のそれぞれの役割等を明らかにして連携と協働による魅力あるまちづくりに取り組むことが何より重要であることから、平成21年4月1日に稲沢市市民参加条例を施行し、その中 でパブリックコメントも市民参加の手法の一つとして位置づけております。以上です。
    ◆1番(杉山太希君)  平成21年度からパブリックコメントを実施しているとの答弁を受けましたが、これまでのパブリックコメントの実施件数等はどれぐらいあったか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントを開始した平成21年度から令和2年度までの12年間の実績につきましては、パブリックコメントの手続の数といたしましては55件、いただいた意見の件数といたしましては1,005件、パブリックコメントを提出された延べ人数は476人となっております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  パブリックコメントを実施するかどうかの判断は各課で行っているのか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントを含めた市民参加の手続といたしましては、市の基本構想、基本計画、その他施策の基本的な事項を定める計画等の策定または変更など、市民参加条例第6条に規定する項目に対し市の実施機関は市民参加を求めなければならないものとして、その手法につきましては、市民参加条例に規定する中から各課の判断において計画等の内容に応じた効果的な手法で実施をいたしております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  令和3年6月定例議会において黒田議員から、パブリックコメントの募集時期が毎回年度末に集中しており、市民参加の障害になっているとの一般質問があったが、それに対してどのように対応したか。また、パブリックコメントの意見を受けた後、集約結果を公表する時期が各計画によってばらばらになっていると感じているが、何か理由があるのか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  昨年の6月に黒田議員から、一般質問におきまして市民の皆様が意見を出しやすい時期に、またパブリックコメントが重ならないよう早めのスケジュール設定に努める旨の答弁をいたしたところでございます。その旨につきましては庁内へも周知させていただきまして、今年度のパブリックコメントの募集につきましては、一部の案件を12月から募集開始するなど時期を分散させたものでございます。  また、集約結果を公表する時期につきましては、パブリックコメントの意見を集約した結果を内部の会議で調整する場合もあれば、外部の審議会みたいなところで諮る場合もございます。そのため、計画等の種類によっては公表までの時間を要するものがございます。ということで時期がずれるということでございます。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  パブリックコメントに関して提出できる対象者の条件はあるのか。例えば、本市に隣接する市外住民でもコメントできるのか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントを提出できる対象者につきましては稲沢市民に限るものとし、市民参加条例第2条第1号におきまして、市民とは市内に在住、在勤または在学する個人並びに市内に事務所または事業所を有する個人及び法人その他の団体と定義をいたしております。パブリックコメント等の市民参加の趣旨として、市民が施策等の企画、立案、実施及び評価のそれぞれの過程において市民参加を促すものであるため、稲沢市内に在勤、在学していない市外在住の方からの意見については受け付けていないという状況でございます。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  パブリックコメントを提出できる条件に当てはまるかを確認するため、市として市内在住、在勤、在学かどうかの本人確認は実施しておりますか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントを受け付ける際には、提出する方が本市に在住、在勤、在学等していることを明らかにするために住所あるいは氏名等を記載して提出いただいておりますけれども、実際の事務手続としては、それを基に住基情報と照らし合わせて本人確認をするというところまでは行っておりません。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  計画等に反対するために、1人が複数の人に成り済まして複数の意見を出したり、市外住民が偽名を使い市民として意見をしたりすることも考えられるが、市としてどう取り扱っているのか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  なりすまし等はないものと考えておりますが、仮に同一人物が複数人の名前や住所を偽って同じ内容の意見を複数人分と提出したといたしましても、同じ内容の意見については1つの意見ということで集約し、その意見に対して1つの回答を作成するという取扱いを行っております。  そもそも、パブリックコメントにつきましては、計画等に対する賛成、あるいは反対を表明するものではなくて計画等に対する意見、あるいは課題、問題、情報などをいただいて政策形成に反映していくという制度だと考えております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  黒田議員の一般質問の答弁で、意見の数は関心の高さとも答えておりましたので、気になっておりました。  それはさておき、市としては情報データを軽く見ているのかなと思っております。例えばで すが、セブンイレブンでは値引きをしておりません。なぜなら、POSデータが狂ってしまうからです。何かといいますと、本来来るべき行動データ、心理データが取れなくなってしまう。トレンドについていけなくなってしまうんです。需要予測が落ちて、値引き販売頼りの過剰発注だったり、データがないと全国の店舗にアドバイスができない。だから値引きをしないのです。データは大切なんです。  今回約12年、手続数は55件、件数は1,005件、パブリックコメントを提出された延べ人数476人となっております。これだけの膨大な情報データが取れたわけでありますが、あまり生かされていないように感じます。意見者は、名前、住所、勤務先、学校しか書く欄がありませんが、住基情報と照らし合わせ等をしていれば誰が何歳でどんな人物、男性・女性、同じ人は何回意見してきたのかを、ここら辺から波及してSNS、LINEで募集したならば新規でこの層から意見がもらえる。今後の新規市民参加のやり方、いろいろつかめたはずではないのでしょうか。これから先パブリックコメントを使うのであれば、データ分析を積極的に進めることを要望いたします。  提出されたパブリックコメントの内容についての傾向を教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメントの内容につきましては全てを明確に分析できるものではございませんが、その意見の内容につきましては、質問や感想を記したもの、あるいは賛否のみを表記するもの、それからパブリックコメント制度そのものに対する御意見など様々なものがございます。その中でも施設の統廃合を進めるような市民に直接的な影響を及ぼす計画に対するパブリックコメントにつきましては、比較的その内容に対し反対の意見を述べるものが多いように感じております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  令和2年度に提出されたパブリックコメントの意見に対して、実際に計画等に意見を取り入れた件数、割合、また具体的な事例はどのようなものがあったか教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  令和2年度のパブリックコメントにつきましては、12件の手続におきまして329件の意見が提出され、そのうち次期男女共同参画プラン策定事業、稲沢市ホタル保護条例の制定、稲沢市立保育園再編計画、稲沢市ごみ処理基本計画(改定計画)策定事業、投票区・投票所再編(案)の5件の手続におきまして、19の意見を各計画に取り入れました。よって、令和2年度にパブリックコメントの意見を計画等に取り入れた割合でいたしますと約5.8%となります。  また、意見を取り入れた具体的な事例といたしましては、投票区・投票所再編(案)の中で、一部地域におきまして投票区の区割りを既存の小学校区を基準としていたところをパブリックコメントで寄せられた意見を踏まえ、地域の実情に合わせた区割りといたした例もございます。 以上です。 ◆1番(杉山太希君)  この5.8%は大きい数字ではあると思いますが、見ている限りですと、図をいじるだけであったり間違いを直すだけだったものも多い気がしております。現行のパブリックコメント募集の方法では一部の市民からしか意見が提出されず、また計画等にも反映されにくいのが現状ではないでしょうか。そのため、パブリックコメント以外の市民参加の手法も取り入れ、もっと広く意見を聞くべきではないでしょうか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  パブリックコメント手続につきましては、一部の市民からしか意見が提出されない例も見受けられることを踏まえ、例えば今年度に実施いたしました稲沢市公共施設等総合管理計画改定案の意見募集の際には、計画改定案の本体はもちろんですが、概要版も作成し公開するなど、市民がその内容を理解しやすいように努め、これまで意見を提出したことがない方も参加しやすいような工夫を試みているところでございます。  今後、パブリックコメントの手法に限らず、特に策定期間の長い計画等につきましては、ワークショップなどの市民の皆様の声を直接聞く手法、手法といいますか、手続や審議会や公聴会等、他の手続も複合的に実施するとともに新たな手法も研究するなど市民参加の機会を増やすことで市民と市との協働を推進し、魅力ある稲沢市の実現に近づけるよう今後も取り組んでまいりたいと考えております。以上です。 ◆1番(杉山太希君)  ありがとうございます。  最後に、これは私の推測として聞いてください。  パブリックコメントについての意見ですが、ほとんど考慮、反映されていないと推測しています。といいますか考慮、反映ができない、あるいはその必要性もないと言ったほうが適切なのかもしれません。  意見提出を受けた行政は全ての意見に目を通し、パターン化した上で整理、件数統計や意見に対する考えを作成、公表します。そして多数意見、あるいは的確と考えられる意見を反映させるなど変更修正を行うことが想定されているのですが、そのようなことは次のような理由からほぼ不可能、あり得ないと思っております。  原案であるA案に対して肯定意見、アンチあるいは対案が提出された場合を想定してください。圧倒的にアンチあるいは対案が多ければどうなるでしょうか。もしこのような結果になれば、A案という原案を廃案あるいは対案に変更することは十分あり得ると推測します。しかしながら、現在の行政機関は世論というものを過剰なまでに意識して各種計画や法を立案していると思いますので、このような状況になることはまずあり得ないものと考えます。  さらに言うと、原案の作成過程では、数々のオプションや予測される反対意見に対して行政等の内部で十分議論を行った上で成案としていますので……。 ○議長(服部猛君)  杉山議員、時間が来ました。 ◆1番(杉山太希君)  はい。  以上で一般質問を終わらせていただきます。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                 午後2時07分 休憩                                  午後2時08分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。議事の都合により本日はこの程度にとどめ、明日、午前9時30分から継続議会の会議を開き、本日に引き続き質疑及び一般質問を行いたいと思います。これに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本日はこれをもって散会いたします。                                 午後2時09分 散会...